中学受験において、算数の「旅人算」は避けて通れない重要なテーマです。
この旅人算をしっかりと理解することで、速さ・距離・時間の問題に強くなり、他の算数分野にも応用できる力がつきます。
本ブログでは、旅人算の基本的な解き方から応用問題へのアプローチまで、丁寧に解説していきます。
中学受験で高得点を狙うために、ぜひ旅人算をマスターしましょう!
目次
旅人算とは?
旅人算は、中学受験の算数でよく出てくる問題の一つでとても重要です。
旅人算の問題では、2つの物体(たとえば人や車など)が決まった速さで動いているとき、その位置や時間を計算することが中心です。
速さ・距離・時間に関する問題の基礎を学ぶために、欠かせない問題形式です。
速さ・距離・時間の関係とは?
速さ・距離・時間の関係は、小学6年生にとってとても大切なテーマです。この関係を理解するために、まずはそれぞれの言葉の意味を確認してみましょう。
- 速さ: どれくらい速く進むか、ということを表す言葉です。
例えば、自転車が1時間で10キロメートル進むなら、その速さは「時速10キロメートル」となります。 - 距離: どれくらいの長さを進んだか、ということを表します。
たとえば、自宅から学校までの距離が5キロメートルなら、それが距離です。 - 時間: どれくらいの時間がかかったか、ということです。
たとえば、自宅から学校まで自転車で30分かかったら、その30分が時間です。
これらの関係をまとめると、次のような公式がありますので、しっかり頭に入れておいて下さい。
速さ=距離/時間
この公式を使えば、3つの要素のうち2つがわかっていれば、残りの1つを求めることができます。
旅人算を学ぶことで、論理的に考える力や計算力が身につき、他の算数の問題を解くときにも役立ち、中学受験の算数で高得点を目指すことができるようになります。
旅人算の基本的な解き方
旅人算の基本的な解き方を理解することは、中学受験の算数で高い点数を取るために大切です。
しっかりと基本的な解き方を身につけることで、自信を持って問題に挑むことができ、応用力も発揮できるようになります。
では、旅人算の代表的なパターンについて説明していきましょう。
出会い算問題の解き方
出会いの算の基本問題は、旅人算を理解するための大切な基礎です。
この問題をしっかり理解することで、速さ・時間・距離の関係が直感的にわかるようになり、他の旅人算の問題にも応用しやすくなります。
🔸例題
太郎君は毎分60mで歩きます。次郎君は毎分80mで歩きます。
太郎君と次郎君が1.4km(1400m)離れた位置から向かい合って進むとき、何分後に出会うことになりますか。
この場合、二人が出会う時間は、二人の速さを足して計算し、60m/分+80m/分=140m/分の速さで進むことになります。
もし、二人の距離が1,400m離れていれば、1400m ÷ 140m/分=10分後に出会うことがわかります。
この基本的な考え方をマスターすれば、他の旅人算の問題にもスムーズに取り組めるようになります。
さらに詳しい解説は「解説」をクリックして下さい。
- 速さの合計を求める:
- 太郎くんの速さは毎分60m。
次郎くんの速さは毎分80m。 - 二人が近づく速さの合計は、60m/分 + 80m/分 = 140m/分です。
- 太郎くんの速さは毎分60m。
- 出会う時間を計算する:
- 二人が進む距離の合計は1,400mです。
- この距離を速さの合計で割ることで、二人が出会うまでにかかる時間を求めることができます。
時間 = 距離 ÷ 速さの合計 = 1400m ÷ 140m/分 = 10分
- 答え:
太郎くんと次郎くんは、10分後に出会うことがわかります。 - ポイント:
このように、出会いの基本問題では、二人の速さの合計を使って、出会う時間を簡単に計算することができます。
この基本的な考え方をしっかり理解することで、他の旅人算の問題にもスムーズに対応できるようになります。
中学受験でよく出題されるので、ぜひ練習しておきましょう。
追いかけ算問題の解き方
追いかけ算問題も、旅人算の大切なパターンの一つです。
この問題を解くポイントは、速さの差を使って追いつくまでの時間を計算することです。
🔸例題
太郎君は毎分80mで歩きます。次郎君は毎分60mで歩きます。
太郎君は、次郎君の100m後から出発して次郎君を追いかけました。
何分後に追いつきますか。
次郎くんが毎分60mで進み、太郎くんが毎分80mで後から追いかける場合、1分間での速さの差は20mです。
もし二人の距離が100メートルなら、5分後に太郎くんが次郎くんに追いつくことがわかります。
この考え方を理解することで、中学受験で確実に得点できる力が身につきます。
さらに詳しい解説は「解説」をクリックして下さい。
- 速さの差を求める:
- 太郎くんの速さは毎分80m。
次郎くんの速さは毎分60m。 - 太郎くんが次郎くんに追いつくためには、速さの差を考える必要があります。
- 速さの差 = 太郎くんの速さ -次郎くんの速さ = 80m/分 – 60m/分 = 20m/分
- 太郎くんの速さは毎分80m。
- 追いつく時間を計算する:
- 太郎くんと次郎くんの最初はなれている距離が100mです。
この距離を速さの差で割ることで、追いつくまでにかかる時間を求めることができます。
時間 = 距離 ÷ 速さの差 = 100m ÷ 20m/分 = 5分
- 太郎くんと次郎くんの最初はなれている距離が100mです。
- 答え:
太郎くんは5分後に次郎くんに追いつくことがわかります。 - ポイント:
追いかけ問題では、二人の速さの差を使って追いつくまでの時間を計算するのがポイントです。
この考え方を理解することで、他の追いかけ問題にもスムーズに対応でき、中学受験での得点力を高めることができます。
旅人算の応用問題の解き方
今までの解説で旅人算の基本問題をしっかり理解した上で、応用問題について解説していきます。
池の周りを回る旅人算の問題の解き方
池の周りの問題は、旅人算の中でも応用力が求められるパターンです。
この問題を解くポイントは、二人の速さの和や差を使って、出会う時間や追いつく時間を計算することです。
例えば、太郎くんが毎分80m、次郎くんが毎分120mで池の周りの距離が600mの場合、反対方向に進むなら速さの和を使って出会う時間、同じ方向に進むなら速さの差を使って追いつく時間を計算します。
このように、速さの和や差を使い分けることが大切で、これを理解して練習することで、応用問題にも強くなれます。
🔸具体例を使った解説(反対方向に進む場合の解き方)
太郎くんが毎分80m、次郎くんが毎分120mで池の周りを反対方向に進むとします。
池の周りの距離が600mの場合、太郎くんと次郎くんが出会う時間を求めましょう
- 速さの和を求める:
- 太郎くんの速さは毎分80m。
次郎くんの速さは毎分120m。 - 反対方向に進む場合、出会う時間を計算するために速さの和を考えます。
速さの和 = 太郎くんの速さ +次郎くんの速さ = 80m/分 + 120m/分 = 200m/分
- 太郎くんの速さは毎分80m。
- 出会う時間を計算する:
- 池の周りの距離は600メートルです。
この距離を速さの和で割ることで、太郎くんと次郎くんが出会う時間を求めます。 - 時間 = 距離 ÷ 速さの和 = 600メートル ÷ 200m/分 = 3分
- 池の周りの距離は600メートルです。
- 結果:
太郎くんと次郎くんは3分後に出会います。
🔸具体例を使った解説(同じ方向に進む場合の解き方)
太郎くんが毎分80m、次郎くんが毎分120mで池の周りを同じ方向に進むとします。池の周りの距離が600メートルの場合、次郎くんが太郎くんに追いつく時間を求めましょう。
- 速さの差を求める:
- 太郎くんの速さは毎分80m。
次郎くんの速さは毎分120m。 - 同じ方向に進む場合、追いつく時間を計算するために速さの差を考えます。
速さの差 = 次郎くんの速さ – 太郎くんの速さ = 120m/分 – 80m/分 = 40m/分
- 太郎くんの速さは毎分80m。
- 追いつく時間を計算する:
- 池の周りの距離は600メートルです。
この距離を速さの差で割ることで、次郎くんが太郎くんに追いつく時間を求めます。
これは次郎くんと太郎くんが同じ地点を同じ方向で出発した場合、太郎くんが足の速い次郎くんに追いつかれるということは、池の周りである600m先にいる太郎くんに追いつくことと同じです。
この理解をしっかりしておくことがポイントになります。
こう考えれば、先に勉強した追っかけの場合と同じ解き方になります。
つまり、時間 = 距離 ÷ 速さの差 = 600m ÷ 40m/分 = 15分
- 池の周りの距離は600メートルです。
まとめ(池の周りの問題の解き方)
池の周りの問題では、同じ方向に進む場合は速さの差、反対方向に進む場合は速さの和を使って時間を計算します。
この考え方をしっかり理解しておくことで、応用問題にも強くなり、中学受験での得点力を高めることができます。
折り返しの旅人算の問題の解き方
折り返しの旅人算問題とは?
折り返しの旅人算は、物体が目的地に到達後、再び出発地点に戻るときに発生する問題です。
この問題を解くためには、往路と復路の距離や時間、速さを正確に把握し、それを使って計算することが重要です。
🔸例題1
お父さんは8時に家を出て毎分150mの速さで駅に向かいました。
ところが忘れ物に気が付いたお父さんは家から3km(3000m)行ったところで、ひき返しました。
太郎君はお父さんが家を出てから12分後(8時12分)にお父さんが忘れ物をしたことに気が付いて毎分200mの速さでお父さんを追いかけました。太郎君は何時何分にお父さんに追いつくでしょうか。
この問題をこれまでと同様に、二人の速さを足して計算し、150m/分+200m/分=350m/分の速さで進むことになるので、3000m(3km)÷350m/分などと考えては駄目ですよ。
なぜかと言うと、お互いに3km離れた地点から二人が同時に近づき始めたとは限らないからです。
お父さんが引き返した時刻は太郎君が家を出る前かも知れませんし、出た後かもしれないのです。
少し難しい問題ですが、ゆっくり考えていきましょう。
詳しい解説は「解説」をクリックして下さい。
まず、お父さんが何分後に引き返したかを求めてみましょう。
お父さんは毎分150mの速さなので、3km(3000m)進むためには、3000m÷150m/分=20分かかります。
つまり、お父さんは8時20分に忘れ物に気がつき、ひき返したのです。
太郎君が家を出た8時12分から8分後です。
その間に太郎君は毎分200m/分×8分=1600mだけ家から進んでいることになります。
結局、8時20分には、お父さんは家から3000mの地点にいて、太郎君は家から1600mの地点にいることになります。
その時点で二人の距離は3000m-1600m=1400mです。
二人の近づく距離は、二人の速さを足して150m/分+200m/分=350m/分の速さとなり、1分間に350m近づくことになります。
したがって、1400m÷350m/分=4分となり、さらに(8時20分から)4分後にお父さんと太郎君は出会うことになります。
つまり、正解は8時24分です。
■ 答え:8時24分
🔸例題2
太郎くんが毎分60mの速さで家から1,500m離れた目的地に向かいます。目的地に到達したら、すぐに折り返して戻ります。
一方、次郎くんは太郎くんが折り返した5分後に、毎分140mの速さで同じ家から出発します。
太郎くんと次郎くんが再び出会うのは何分後でしょうか?
詳しい解説は「解説」をクリックして下さい。
- 太郎くんの往路(行き)の計算:
- 太郎くんが目的地に到達する時間をまず計算します。
距離 = 1,500m、速さ = 毎分60m - 時間 = 距離 ÷ 速さ = 1,500m ÷ 60m/分 = 25分
太郎くんは25分後に目的地に到達します。
- 太郎くんが目的地に到達する時間をまず計算します。
- 太郎くんの復路(帰り)の計算:
- 太郎くんは目的地に到着後、すぐに出発地点に向かって戻ります。
太郎くんが折り返した5分後に次郎くんが出発するので、次郎くんが出発する時点で太郎くんはすでに5分間戻り始めています。 - その間に太郎くんが戻った距離は、60m/分 × 5分 = 300m
- 太郎くんは目的地に到着後、すぐに出発地点に向かって戻ります。
- 次郎くんが出会うまでの計算:
- 次郎くんが出発する時点で、太郎くんは目的地から300m戻ったところにいます。
- その後、太郎くんと次郎くんが出会うまでの距離は1,500m – 300m =1200m
- 太郎くんと次郎くんが出会う時間:
- 太郎くんの速さは60m/分、次郎くんの速さは140m/分です。
二人が近づく速さの合計は、60m/分 + 140m/分 = 200m/分です。 - そのため、太郎くんと次郎くんが1200mの距離を縮めるのにかかる時間は、1200m ÷ 200m/分 = 6分
- 太郎くんの速さは60m/分、次郎くんの速さは140m/分です。
- 結論として、次郎くんが出発してから6分後、太郎くんと次郎くんは出会います。
したがって、太郎くんが出発してからの総時間は、30分 +6分 = 26分です。
(この30分は太郎くんが目的地に着くまでの時間25分に次郎くんが出発地点を出発するまでの時間5分を足したものです)
まとめ(折り返しの旅人算問題の解き方)
このように、折り返しの旅人算では往路と復路をしっかり理解し、二人の速さの合計や差を使って、出会う時間を正確に計算します。
この基本的な考え方を身につけることで、複雑な旅人算の問題にも対応できる力が身につきます。
中学受験でもよく出題されるので、しっかり練習しておきましょう。
グラフを使って解いていく旅人算問題
グラフを使うと、旅人算の問題を視覚的に理解しやすくなります。
速さ、距離、時間の関係を直感的に把握でき、問題をより正確に解くのに役立ちます。
特に複雑な問題でも、グラフを使うことで速さ、距離、時間の関係がはっきりわかり、計算ミスを減らすことができます。
旅人算出会い問題をグラフを使って解く方法
出会いのグラフの見方を理解することは、旅人算の問題を視覚的に解決するための重要なスキルです。
グラフを使うことで、二つの物体が出会うタイミングやその関係性を直感的に把握できるようになります。
🔸例題
太郎くんと次郎くんが別々の地点から出発し、お互いに向かって進むとします。
太郎くんは毎分50m、次郎くんは毎分70mの速さで進み、二人の間の距離は600mです。
この場合、二人が出会う時間をグラフを使って求めてみましょう。
詳しい解説は「解説」をクリックして下さい。
- グラフの作成:
- 横軸(X軸)に時間(分)を、縦軸(Y軸)に進んだ距離(m)を取ります。
- 太郎くんは毎分50m進むので、グラフ上に太郎くんの進む距離をプロットすると、時間に対して直線的に右上がりの線が描けます。
- 同様に、次郎くんは毎分70m進むので、次郎くんの進む距離もプロットし、直線的に右下がりの線を描きます。
- 出会う瞬間をグラフで確認:
- 600m離れた二人のグラフが交わる点が、二人が出会う時間を示します。
- この場合、この右上がりの線(太郎くんの)と右下がりの線(次郎くん)が交差する点の目盛りは5分後となります。
二人の進んだ距離が一致する時点が出会いの瞬間です。
- 計算で確認:
- 速さの和 = 太郎くんの速さ + 次郎くんの速さ = 50m/分 +70m/分 = 120m/分
次郎くんがと太郎くんと出会うためには、600mの距離を二人の速さの和120m/分で 割る必要があります。( 太郎くんの速さ + 次郎くんの速さ = 50m/分 + 70m/分 = 120m/分)
出会う時間 = 距離 ÷ 速さの和 = 600n ÷ 120n/分 = 5分
- 速さの和 = 太郎くんの速さ + 次郎くんの速さ = 50m/分 +70m/分 = 120m/分
- 結果の確認:
- グラフ上で交わる点を確認することで、二人が何分後に出会うのかを視覚的に確認できます。この場合、5分後に二人は出会います。
まとめ(旅人算出会い算問題をグラフを使って解く方法)
グラフを使うことで、旅人算の問題が視覚的にわかりやすくなり、速さ、距離、時間の関係を直感的に理解できます。
これにより、複雑な問題にも対応できるようになり、中学受験の算数において強力な武器を手に入れることができます。
旅人算追いかけの問題をグラフを使って解く方法
追いかけ問題では、先に進んでいる物体を後から追いかける物体が追いつくまでの時間や距離を求めます。
グラフを使うと、この問題の理解がより直感的になります。
🔸例題
太郎くんが毎分60mの速さで地点Xから進み始め、5分後に次郎くんが毎分80メートルの速さで同じ地点Xから太郎くんを追いかけます。
次郎くんが太郎くんに追いつくまで何分かかるかを、グラフを使って求めましょう。
詳しい解説は「解説」をクリックして下さい。
- グラフの作成:
- 横軸(X軸)に時間(分)を、縦軸(Y軸)に進んだ距離(m)を取ります。
- 太郎くんは毎分60m進むので、時間に対して直線的に右上がりの線を描きます。この線は太郎くんが進み始めた0分から始まります。
- 次郎くんは毎分80m進むので、同じく直線的に右上がりの線を描きますが、次郎くんの線は太郎くんが出発してから5分後(X軸の5分の地点)から始まります。
- 太郎くんの位置を描く:
- 太郎くんが5分間で進んだ距離は、60m/分 × 5分 = 300mです。
したがって、グラフ上の5分地点での太郎くんの位置は300mです。
- 太郎くんが5分間で進んだ距離は、60m/分 × 5分 = 300mです。
- 次郎くんの追いかけを描く:
- 次郎くんの直線は、5分地点から始まり、毎分80メートルの速さで上昇する線を描きます。
- 追いつく瞬間の確認:
- 太郎くんと次郎くんのグラフが交わる点が、次郎くんが太郎くんに追いつく地点です。
- 計算で確認:
- 速さの差 = 次郎くんの速さ – 太郎くんの速さ = 80m/分 – 60m/分 = 20メートルm
- 次郎くんが太郎くんに追いつくためには、太郎くんが5分間で進んだ300mの差を埋める必要があります。
- 追いつく時間 = 距離 ÷ 速さの差 = 300m ÷ 20m/分 = 15分
- 結果:
次郎くんは、出発してから15分後に太郎くんに追いつきます。
まとめ(旅人算追っかけ問題をグラフを使って解く方法)
グラフを使うことで、太郎くんと次郎くんの動きを視覚的に把握でき、追いかけ問題を直感的に理解できます。
交点が追いつく瞬間を示し、問題を解く際の計算や理解がスムーズになります。
中学受験に向けて、グラフを使った問題解法をしっかりと練習しておきましょう。
旅人算のよくあるミスと対策
旅人算の問題を確実に解くためには、よくあるミスを理解し、それを防ぐための対策を練習することが重要です。
出会い算や追いかけ算で速さの「和」と「差」を混同しないようにするためには、問題文をしっかり読むことが大切です。
また、複雑な問題では図を描いて整理することでミスを減らせます。
- ミスの原因:
- 出会い算では、二人が近づく速さの「和」を使いますが、追いかけ算では速さの「差」を使います。この違いを混同すると、計算ミスが起こります。
- ミスを防ぐ対策:
- 旅人算には以下の種類があります。
・出会い算
・追いかけ算 - 問題文をしっかり読み、「出会う」のか「追いかける」のかを確認しましょう。また、計算方法を選ぶ前に、図を描いて二人の動きを視覚的に整理すると、どちらを使うべきかがわかりやすくなります。
- 旅人算には以下の種類があります。
旅人算の効果的な学習方法とコツ
旅人算を得意にするためには、繰り返し練習し、問題に合った解法を選ぶスキルを身につけることが大切です。
まず基本的な公式を覚え、その後応用問題に取り組み、図を描いて理解する練習が効果的です。
また、時間を計って問題を解くことも実際の試験対策になります。
1.基本を覚える
2.応用問題に挑戦する
3.図を描いて理解する
4.時間を測って練習する
旅人算の効果的な学習方法のコツは上記の通り。
まずは基本の解き方を覚え、旅人算を理解しましょう。
基本を押さえたら応用問題にも取り組み、池の周り問題や折返し問題にもチャレンジします。
複雑な問題の場合には図を描けるようになると解きやすいのでおすすめです。
最後に時間を測りながら問題を行えば、実際の試験の際に解答スピードアップにつながります。
旅人算の問題の解き方に関するQ&A
旅人算の問題の解き方に関するよくある疑問は下記の通りです。
ここからそれぞれの疑問について、1つずつ詳しく解説しています。
- 旅人算で距離がわからないときの解き方は?
- 旅人算はいつから教えられている?
- 旅人算は小学何年生で習う?
- 旅人算が苦手な場合、どのように克服すればよいですか?
- 旅人算は中学受験のどの学校でよく出題されますか?
- 旅人算に関連する他の重要な算数分野は何ですか?
旅人算で距離がわからないときの解き方は?
旅人算が苦手な場合、まずは速さ、時間、距離の関係をしっかり理解することから始めましょう。
距離がわからない場合は、「距離 = 速さ × 時間」の式を使って、速さと時間の情報から距離を計算します。
旅人算はいつから教えられている?
旅人算は「昭和30年頃」から小学校の中学年から高学年にかけて教えられるようになりました。
旅人算は小学何年生で習う?
旅人算は主に小学5年生から6年生で習います。中学受験を意識した問題もこの頃から出てきます。
旅人算が苦手な場合、どのように克服すればよいですか
旅人算が苦手な場合、まずは速さ、時間、距離の関係をしっかり理解することから始めましょう。
基礎的な問題を繰り返し解くことで、自信をつけることが重要です。
さらに、先生や保護者と一緒に問題を解説しながら進めると良いでしょう。
旅人算は中学受験のどの学校でよく出題されますか?
旅人算は多くの中学受験校で出題されますが、特に難関校や算数に力を入れている学校で頻繁に出題されます。
具体的な学校名や過去の出題傾向については、受験する学校の過去問を確認することが大切です。
旅人算に関連する他の重要な算数分野は何ですか?
旅人算に関連する分野には、速さに関する問題、場合の数、割合、割合の増減などがあります。これらの分野は旅人算とリンクして出題されることが多いので、総合的に理解することが大切です。
参考までに、小学館が運営している「みんなの教育技術|小学校教員のための教育情報メディア by 小学館」は非常に信頼性の高いサイトですので、「速さ」についての記事を掲載しておきます。
時速220㎞で走る新幹線があります。この新幹線が2時間30分走り続けると、何㎞進みますか。※問題場面「時速220㎞で走る新幹線があります」まで提示する。
あれっ? 今日の問題には、もう速さが書いてあるよ。
昨日は速さを求めたけど、今日は何を求める問題かな。
昨日までの学習との違いを見付けることができましたね。ところで、速さとは何でしたか。
速さは、「単位時間あたりに進む道のり」で表すことができます。
そうそう。速さも混み具合と同じようにならして考えて、単位量あたりの大きさで比べることができました。
スタートからゴールまで同じ速さで走ったと考えるんだったね。
例えば、80mを16秒で走ったとすると、80÷16=5で、1秒間あたり5m進むことが分かるから、速さは、秒速5mになります。
速さ=道のり÷時間で求められるとまとめました。
今日の問題は、速さが分かっているから、道のりか時間を求める問題ではないかな。
時間が分かっていたら、道のりを求めることができそうだね。反対に、道のりが分かっていたら、時間を求めることができそう。
それでは、問題の続きを見せますよ。(問題場面の残りを提示する)
2時間30分走り続けるということは、時間が分かっている。今日は、道のりを求める問題ね。
時速220㎞だから、1時間に220㎞進むということだよね。
その速さで2時間30分進むから……。
2時間分の440kmよりは多いし、3時間分の660kmよりは少ないはずだね。
道のりを求める方法が、分かりそうです。
速さと時間から、道のりを求める方法を考えよう。見通し
時速220kmだから、1時間で2260kmの道のりを進む。(時速の意味から考える/方法の見通し)
時間が2.5倍になると、道のりも2.5倍になる。(比例の考え方を使う/方法の見通し)
道のりは、220kmよりも長くなる。(結果の見通し)
時速220㎞で走る新幹線があります。この新幹線が2時間30分走り続けると、何㎞進みますか。
引用元:みんなの教育技術|小学校教員のための教育情報メディア by 小学館
まとめ:旅人算の問題の解き方を理解しましょう
中学受験を控えるお子様と保護者の皆様へ、算数の「旅人算」がスムーズに理解できるよう、わかりやすく解説したブログです。
旅人算は速さ・距離・時間の関係を理解するための重要なテーマであり、受験問題にも頻出です。
本ブログでは、基本的な解き方から応用問題への対応まで、具体例を交えて丁寧に説明しています。
お子様の算数力を高めるための一助となることを目指していますので、ぜひご一読ください。
参考のためにこのブログ「中学受験パスポート」の特殊算に関する記事を次に紹介しておきます。
参考記事:【中学受験】時計算の裏ワザ!解き方をわかりやすく解説します
参考記事:仕事算の問題・解き方を完全攻略!中学受験で使える公式も解説します
参考記事:食塩水の濃度の計算方法とは?公式の覚え方もわかりやすく解説します
参考記事:【中学受験】倍数算の解き方をわかりやすく解説します【簡単】
参考記事:通過算の問題の解き方をわかりやすく解説!基本問題から応用まで
参考記事:仕事算の問題・解き方を完全攻略!中学受験で使える公式も解説【裏わざあり】
速さ・距離・時間の関係をしっかり理解し、基礎から応用まで対応できる力がつきます。
旅人算が中学受験でどのような役割を果たすのかが明確になります。
実際の問題を例に挙げて解説するので、理論だけでなく実践的な解き方が身につきます。
応用問題に対応するためのポイントや勉強方法が学べます。
論理的思考力や計画性が養われ、日常生活や他の教科にも応用できる力がつきます。