図形問題を解く力は、中学受験において欠かせないスキルのひとつです。
しかし、図形の概念や計算方法は一見複雑に感じるため、特に苦手意識を持つ生徒も多いでしょう。
本記事では、図形問題の基本的な解き方から、公式の使い方やミスを避けるコツ、そして効果的な練習法(レベル別)までを詳しく解説します。
図形問題の基礎をしっかりと身につけ、自信をもって試験に臨むために、ぜひご覧ください。
目次
図形問題の解き方を学ぶ意義
図形問題を学ぶことは、中学受験や実生活の両方で重要な役割を果たし、論理的思考や空間認識力を高める大きな一歩となります。
図形の性質や公式を学ぶことで、問題を解決する力がつき、さらに実生活でも役立つスキルが身に付きます。
たとえば、地図の読み取りや日常物の配置を考える力が鍛えられ、ボードゲームでの戦略立案にも応用が可能です。
さらに、図形問題を解く過程で、情報を整理する力や、図形を分解・分析する力が育まれるため、他の教科や将来の学びにも役立つ視点が養われます。
こうしたスキルは、受験勉強や学校の成績向上だけでなく、将来の社会生活でも多大な影響をもたらします。
図形問題に積極的に取り組むことで、思考力や集中力を高め、日々の学びや成長の基盤を築くことができるでしょう。
図形問題の解き方を10ステップで解説
図形問題の解法には、いくつかのステップがあります。
まずは問題文をよく読み、与えられた条件を理解することが重要です。
この段階で、図形を図に描いて視覚的に整理することが有効です。
次に、必要な公式を確認し、どの情報を使うかを考えます。
このとき、三角形や円などの特性を把握しておくことが大切です。
その後、計算を行い、得られた結果を再確認します。
答えが正しいかどうか、条件に合致しているかを確認することで、ミスを減らすことができます。
このように段階を追って解くことで、図形問題の解き方が明確になり、より複雑な問題にも対応できるようになります。
ではこれから図形問題を解くためのステップを見ていきましょう。
図形問題を解くための具体的なステップを以下に示します。
これらを順番に実践することで、効率的に問題を解決できるようになります。
問題文をよく読む
まず、問題文を丁寧に読み、与えられている条件を把握します。
何が求められているのか、どの図形が関係しているのかを明確にすることが重要です。
例題:下の図はひし形ABCDと正三角形CDEを組み合わせた図形です。
角CBDの大きさは50°です。角AEDと角BAEの大きさはそれぞれ何度ですか?
条件を図に書き入れる
次に、問題文に出てくる条件をすべて図に描き込みます。
赤で表示されているのが問題文で与えられた数字です。
これにより、視覚的に問題を理解しやすくなります。
図が小さかったり、全くない場合は、大きく丁寧に描きましょう。
フリーハンドでも構わないので、見やすい図を心掛けます。
簡単にわかる数字を加える
図にできるだけ簡単な数字を加えてみましょう。これにより、長さや角度を具体的に把握でき、計算がしやすくなります。
青で表示されている数字は計算して求めたものです。
ひし形を対角線で2分した三角形は合同ですから青表示の角は50°となります。
情報に印を入れる
読み進める際に、重要な情報や同じ部分に印を入れると、見落としを防ぎやすくなります。
印をつけた部分を中心に確認することで、解法の手がかりが見えてきます。
表示②の80°は180°ー(50+50°)
表示①の160°は二等辺三角形の頂角(角ADE)が160° (50°+50°+60°)となります。
最終的な答え:角AEDは180°ー角ADE(160°)➗2=10°
角BAEは角BAD(80°)ー角EAD(10°)=70°
角AED:10°
角BAE:70°
「同じ」部分を探す
「間違い探し」の要領で、同じ角度や長さを探します。
見つけたら、図に印をつけて、そこから合同や相似の図形を探します。
特に、平行線や直角の関係に注意しましょう。
合同や相似を見つける
見つけた角度や長さを基に、合同や相似の図形を特定します。
特に、錯角や同位角が等しい場合は、その直線が平行であることを確認します。
また、円の中心を通る線が引かれている場合、円周角の定理を利用して直角を見つけることも重要です。
補助線を引く
補助線を描くことで、図形を分けることができます。
これにより、問題の解決策が明確になり、隠れた情報が見つかることがあります。
補助線を使うことで、新しい視点から問題を考える手助けになります。
補助線を引くことでわかる問題例
下図のように三角形ABCの面積を求める問題です。
まず、補助線AD(水色線)を引きます。
角ABD=30°です。
三角形に30°の角がある場合は、正三角形を意識してください。
今回の例のように線分BDに対象な図形ABEは正三角形になります。
3辺が等しいので線分ADの長さは線分AB(4cm)の半分の2cmになりこれが三角形ABCの高さになります。
三角形ABCの面積は:底辺BC(5cm)✖️高さAD(2cm)➗2=5㎠ となります。
公式や定理を探す
知っている公式や定理を活用できる部分を探します。特に、三角形の面積や相似の条件など、問題に適した公式を選ぶことが必要です。
各種図形の面積を求める公式の節にまとめてあります(クリックしてください)。
計算を行う
図や情報を基に計算を行い、答えを求めます。計算は慎重に行い、段階を追って進めることが大切です。
答えを再確認する
計算結果が得られたら、条件に合っているか、計算ミスがないかをチェックします。特に、求めた値が問題文の条件を満たしているかを確認することが重要です。
このステップを踏むことで、図形問題に対する理解が深まり、より複雑な問題にも対応できるようになります。
初めは難しく感じるかもしれませんが、継続して取り組むことで、確実に力がついていくでしょう。
図を描くことで得られる効果
図を描くことは、図形問題の解法において非常に効果的です。
まず、問題文をよく読み、重要な情報を整理した後、図形を紙に描いてみると、状況をより明確に理解できます。
この視覚的なアプローチは、特に複雑な図形や相互の位置関係を把握するのに役立ちます。
たとえば、三角形の内角や辺の長さを確認するために、三角形を描いて各部分をラベル付けします。
この過程で、与えられた情報がどのように関連しているかを直感的に把握できるようになります。
また、図を描く際には、必要に応じて補助線を引くことも効果的です。
これにより、面積や角度を求めるための計算がスムーズに進みます。
さらに、図を用いることで問題解決の道筋が可視化され、考えを整理しやすくなります。
例えば、図形を分解して、単純な部分に分けて考えることで、難解な問題が解決できることがあります。
このように、図を描くことで得られる効果は、図形問題の解き方を一層明確にし、理解を深めることにつながります。
結果的に、図を使うことで自信を持って問題に取り組む力が養われるのです。
中学受験の図形問題で注意すべきミス
図形問題で注意すべきミスは
- 問題文の読み間違いや条件の見落とし
- 計算ミス
- 解答形式の確認不足
などがよく見られます。
問題文や数値、図形の特性をしっかり理解し、計算後の見直しを習慣にすることが重要です。
また、図を描いて視覚的に整理し、解答形式や単位を確認することも大切です。
これらを意識することでミスを減らし、効率的に解けるようになります。
では、どのようなミスが多いのかを見てみましょう。
問題文の読み間違いや条件の見落とし
中学受験生が犯すミスには、具体的にいくつかのポイントがあります。
たとえば、問題文の条件を読み違えることが多く、特に「辺の長さ」や「角度」に関する情報を誤解するケースが見受けられます。
これにより、図形の特性を理解するのが難しくなります。
計算ミス
計算ミスはさらに重要な要素で、特に多段階の計算を行う際に注意が必要です。
計算を途中で省略したり、単位を付け忘れることで、最終的な答えが変わってしまいます。
例として3.14をまとめて行う計算例
例として3.14をまとめて行う計算について説明します。
赤で示された面積は、赤の大円から緑の小円を引いて求めます。
計算式は20✖️20✖️3.14ー10✖️10✖️3.14となり円周率の3.14でまとめてから求めます。
このように、円が関係する、図形問題は3.14が複数出てくることが多いので、3.14をまとめて次のように計算することで計算ミスが防げます。(複雑な円が出てくる面積計算では、この工夫して計算することが大変重要ですから、ぜひ身につけてください!)
20✖️20✖️3.14ー10✖️10✖️3.14=3.14✖️(20✖️20ー10✖️10)
=3.14✖️(400ー100)=3.14✖️300=942㎠
頭だけで考えてしまう
図形問題では、描写が非常に重要です。視覚的に捉えることで、問題の本質を理解しやすくなります。
図を描くことで、各辺の関係や角度の特性を確認しやすくなり、ミスを減らす手助けになります。
これらの注意点を踏まえ、日々の練習を通じてミスを意識的に減らしていくことが大切です。
こうした対策を講じることで、図形問題の解き方が確実に向上し、安心して受験に臨むことができるでしょう。
ミスを避けるための対策と練習法
図形問題を解く際にミスを避けるための対策として、まずは問題文を正確に読み取ることが大切です。
特に、与えられた条件や数値をしっかりと把握するため、ペンを使って重要な情報にマークをつけると良いでしょう。
図を描くことも効果的です。
例えば、三角形や四角形の問題では、形を紙に書き起こすことで、角度や長さの関係を視覚化できます。
この過程で、見落としていた情報が浮かび上がることもあります。
また、さまざまな問題を解くことで、特定の解法を体得することが重要です。
例えば、過去問を使って、頻出する図形問題の傾向を分析し、それに対する解き方を練習するのが効果的です。
直径や半径を使う円の問題や、面積や体積を求める際の公式を確実に理解することが求められます。
最後に、練習の際には時間を意識することがポイントです。
例えば、通常の解法を5分で解ける問題を、3分で解く練習をすることで、試験本番に向けた実力を高めることができます。
これらの対策を実践することで、図形問題の解き方に自信を持つことができ、受験に臨む準備が整います。
図形問題を解くために必要な基本の知識の紹介
図形問題を解くためには、三角形や四角形、円などの基本図形の性質と公式を理解することが不可欠です。
特に、面積や周囲の長さ、角度計算の基本知識を身につけ、図形の特性を活かした解き方を把握することで、複雑な問題にも応用できる力が養われます。
これらの基礎知識をしっかりと学び、実際の問題に取り組む準備を整えましょう。
各種図形の面積を求める公式
図形問題を効率的に身につけるためには、まず基本的な問題の面積を求める公式をしっかり覚える必要があります。
正方形の面積=1辺✖️1辺
例えば、辺の長さが5cmの正方形の面積
正方形の面積:5cm✖️5cm=25㎠
さらに知りたい方はこちらの記事を参照してください。
長方形の面責=たて✖️よこ
例えば、よこの長さが5cm、たての長さが8cmの長方形の面積
長方形の面積:5cm✖️8cm=40㎠
三角形の面積=底辺✖️高さ➗2
例えば、底辺が6cm、高さが4cmの三角形の面積
三角形の面積:6cm✖️4cm➗2=12㎠
平行四辺形の面積=底辺✖️高さ
例えば、底辺が8cm、高さが6cmの平行四辺形の面積
平行四辺形の面積:8cm✖️6cm=24㎠
さらに知りたい方はこちらの記事を参照してください。
ひし形の面積=対角線✖️対角線➗2
例えば、対角線が8cmと6cmのひし形の面積
ひし形の面積:8cm✖️6cm➗2=24㎠
台形の面積=(上底+下底)✖️高さ➗2
例えば、上底が6cmと下底が10cm、高さが8cmの台形の面積
台形の面積:(6cm+8cm)✖️8cm➗2=56㎠
円の面積=半径✖️半径✖️円周率(3.14)
例えば、半径が10cmの円の面積
円の面積:8cm✖️8cm✖️3.14=25㎠
さらに知りたい方はこちらの記事を参照してください。
ここで、正方形もひし形と同じように対角線が垂直に交わっていますので、面積は対角線✖️対角線➗2で求めることができます。
正方形の面積で1辺が与えられていない場合、対角線の長さが与えられている場合、対角線✖️対角線➗2で求めまることができることを覚えておきましょう。
各種図形の性質
三角形にはいくつかの重要な性質があります。
三角形の3つの内角の和は180度である
三角形の外角は、それと隣り合わない2つの内角の和に等しい。
X=54°+71°=125°
直角三角形の角度を扱う問題に挑むのも良い方法です。
例えば、他の角度が30度の直角三角形では、もう一つの角度は60度です。
これにより、三角関係の理解が深まります。
三角定規は2組ありますね。1つが30度、60度の直角三角形です。
もう一つの三角定規は一つの角度が45度で他の角は90度ですから、もう一つの角度は45度です。
三角定規を組み合わせた下図のような問題もよく出題されるので、しっかり覚えておきましょう。
例題 Xの角度を求めなさい。
角ABE=45°ー30°=15°
角Xは三角形ABEの外角だから、
X=90°+15°=105°
例題 Xの角度を求めなさい。
角GDH=45°、角GAJ=60°
三角形GDHの内角の和より、
角DGH=180°ー55°ー45°=80°
対頂角だから、角AGJ=角DGH=80°
角Xは三角形AGJの外角だから
x=60°+80°=140°
二等辺三角形の底角は等しい
二等辺三角形のこの性質を利用すると、1つの角が分かれば、他の角も全てわかるという重要なポイントがあります。
二等辺三角形の場合、3つの内角のうち、一つでも分かれば、他の角もわかります。
これは重要です。下図で確認しましょう!
正三角形の3つの内角は等しく、どれも60度である。
平行線にはいくつかの重要な性質があります。
平行線の同位角と錯角は等しい
下図で、直線ABと直線CDが平行の時、
同位角は等しいから、角(a)=角(d)、角(b)=角(c)
錯覚は等しいから、角(a)=角(c)
また対頂角は等しいから、角(a)=角(d)、角(b)=角(c)
では、具体的にこうした性質を使った問題で確認しましょう
下図で、直線ABと直線CDが平行な時に角Xの大きさを求めなさい。
こうした問題では、角Xの頂点を通り、二つの直線に平行な直線(緑)を引くことがポイントです。
そして錯覚を等しいことを利用して解くことがコツです。
下図で、平行線の錯覚が等しいので、
角(a)=26°、角(b)=34°
X=26°+34°=60°
四角形にはいくつかの重要な性質があります。
四角形の4つの内角の和は360度である。
四角形とは、辺が4つある図形です。(正方形、長方形だけではありません)
平行四辺形の向かい合う角は等しく、隣り合う2つの角の和は180度である
では、具体的にこうした性質を使った問題で確認しましょう
下図の平行四辺形で角Xの大きさを求めなさい。
平行四辺形の向かい合う角は等しく、隣り合う2つの角の和は180度より、
平行四辺形の向かい合う角は等しく、隣り合う2つに角の和は180°より、
隣り合う角の和{105°+(X+47°)}=180°より
X=180°ー105°ー47°=28°
多角形にはいくつかの重要な性質があります。
N角形は、1つの頂点から対角線をひくと, (N-2) の三角形に分けられる
からN角形の内角の和は、180°× (N- 2)となります。
五角形の内角の和は、内部の3つの三角形の内角の和(180°)の合計なので
180°✖️=540°です。
多角形の外角の和は、つねに360度となる。
では、具体的にこうした性質を使った問題で確認しましょう
例題 八角形の内角の和を求めなさい。
(180)x(8-2)=(1080°)
例題 正六角形の1つの内角の大きさを求めなさい。
N角形の外角の和=360°を有効に使うと次のようにスマートに解けますので、ぜひ覚えておきましょう!
正六角形の外角の和は360度だから、1つの外角は、360°➗6=60°
よって、1つの内角の大きさは、 180°ー60°=120°
多角形の対角線の数
N角形は、1つの頂点から(N- (3) 本の対角線をひくことができるから、
Nの対角線の数は {(Nー3)✖️N}➗2(本)
➗2はどの対角線も2回ずつ数えているので2で割ります。
例題 五角形の対角線の数を求めなさい。
考え方{ (5ー3)✖️5}➗2== (本)
五角形の対角線の数は5本となります
凹型の図形
(1)下の図で、角Xの大きさを求めなさい。
上の図のように辺ADをのばすと、三角形ABEの外角より、
角DEC=30°+50°=80°
三角形DECの外角より
X=80° +45°=125°
(2)下の図で、角Xの大きさを求めなさい
三角形の内角と外角の関係を利用して、
上の図のように
水色aの角は三角形の2角の内角の和は外角に等しいからa=35°+33°=68°
水色bの角は三角形の2角の内角の和は外角に等しいからa=40°+25°=65°
角Xをふくむ三角形にこの2つの角(68°、65°)を集めると、
X+68°+65°=180°
X=180°ー68°ー65°=47°
円に関する各種公式(扇形を含む)
円の面積=半径✖️半径✖️円周率
円周の長さ直径✖️円周率=半径✖️2✖️円周率
扇形の弧の長さ=半径✖️2✖️円周率✖️(中心角/360)
扇形の面積=半径✖️半径✖️円周率=半径✖️弧の長さ➗2
=半径✖️孤の長さ➗2←(扇形の弧の長さ=半径✖️2✖️円周率✖️(中心角/360)を当てはめる)
扇形の面積公式で上の、扇型の面積=半径✖️孤の長さ➗2を必要に応じてつけると便利です。
図形問題を解くためのレベル別練習問題
では、実際にレベルに応じた練習問題を解くことでさらに理解ができますので、みていきましょう。
なお、私が運営する個別指導塾で、長年中学受験指導教材の一つとして使用してきました「丸まる要点ノート【株式会社学習研究社より発行、現在は残念なことに廃刊】」を参考にしました。
初級者向け:基礎を固める練習問題
効率的に図形問題を解く力を養うためには、基礎を固める練習問題が欠かせません。
以下は、具体的な問題例です。
(1)
(2)
(3)
(1)X=180°ー50°ー70°=60°
↑三角形の内角の和は180°を利用
(2)X=52°+78°=130°
↑三角形の外角は、それと隣り合わない2つの内角の和に等しいを利用
(3)X=65°ー40°=25°
↑三角形の外角は、それと隣り合わない2つの内角の和に等しいを利用
(1)
(1) 角ABE=45°ー30°=15°
角Xは三角形ABEの外角だから
X=90°+15°=105°
(2)
(2) 角GDH=45°、角GAJ=60°
三角形DGHの内角の和より、
角DGH=180°ー55°ー45°=80°
角DGHと角AGJは対頂角なので
角DGH=角AGJ=80°
角Xは三角形AGJの外角だから、
X=60°+80°=140°
(1)
(1)三角形ADCの内角の和より、
角A=180°ー81°ー27°=72°
三角形ABEの内角の和より、
X=180°ー72°ー33°=75°
(2)
(2) 三角形FECの内角と外角の関係より、角FEC=90°ー25°=74°
三角形ABEの内角と外角の関係よりX=74°ー32°=42°
(1)
X=(180°ー112°)➗2=34°
(1)
X=180°ー79°✖️2=22°
(1)
上の図で、BE=DE=EA=ACの時、角Xの大きさを求めよ
三角形DBEは二等辺三角形だから
角DEBは角DBE=25°
角EDAは三角形DBEの外角だから
角EDA=25°+25°=50°
三角形EDAは二等辺三角形だから、角EAD=角EDA=50°
角AECは三角形ABEの外角だから、角AEC=25°+50°=75°
三角形AECは二等辺三角形で、底角が75°だから、
X=180°ー75°✖️2=30°
(1)
四角形ABCDは正方形で、三角形DCEは正三角形より、AD=DC=DEだから、
三角形ADEは二等辺三角形、また
角ADE=角ADC+角CDE=90°+60°=150°
角DAG=(180°ー150°)➗2=15°
角ADG=角CDG=90°➗2=45°
三角形ADGの内角と外角の関係より
X=15°+45°=60°
(1)
円の半径は等しいから、OA=OB=OC
三角形OAC、三角形OBC、三角形OCAはいずれも二等辺三角形なので、
角OBA=角OAB=20°
角OCB=角OBC=40°
角OAC=角OCA=X
三角形ABCの内角の和より、(20°+40°+X)✖️2=180°
これをXについて解くと、(20°+40°+X)=90°
X=30°
(1)
角Xの頂点を通り、2つの直線に平行な直線を引いて錯覚が等しいことを利用する。
図のように平行な直線を引くと、平行線の錯覚は等しいことから
角(a)=35°、角(b)=40°
X=35°+40°=75°
(1)
折り返した図形は合同だから、対応する角の大きさは等しいことを利用する。
角AED’(角a)=180°ー25°ー90°=65°←角a
角AED(角a)=角AED’=65°
X=180°ー65°ー65°=50°
公式に当てはめると、180°✖️(8ー2)=1080°
正10角形の外角の和は360°だから、1つの外角の大きさは360°➗10=36°
よって、1つの内角の大きさは180°ー36°=144°
(1)
上図のように、点Bと点Eを結ぶと、三角形の内角と外角の関係より
角CDF+角DCF=角CFE(緑)
また角FBE(緑)+角FEB(緑)=角CFE(緑)
だから角CDF+角DCF=角FBE+角FEB
したがって、影(赤)をつけた5つの角の大きさの和は、
三角ABEの内角の和に等しいから180°
(1)
周の長さは、
12✖️2✖️3.14✖️(30°/360°)+18✖️2✖️3.14✖️(30°/360°)+6✖️2
=(12+18)✖️2✖️3.14✖️(1 /12)+12=27.7(cm)
面積は
18✖️18✖️3.14✖️(30°/360°)ー12✖️12✖️3.14✖️(30°/360°)
=(324ー144)✖️3.14✖️(1/12)=47.1㎠
このように円が複数関連する図形問題では円周率(3.14)が計算式に複数現れるので、
3.14をまとめてくくるという工夫して計算することを意識してください。
(1)
周の長さは、20✖️2✖️3.14✖️(1/4)+20✖️3.14✖️(1/2)+20
={40✖️(1/4)+20✖️(1/2)}✖️3.14+20
=(10+10)✖️3.14+20=20✖️3.14+20=62.8+20
=82.8(cm)
面積は、20✖️20✖️3.14✖️(1/4)ー10✖️10✖️3.14✖️(1/2)
={20✖️20✖️(1/4)ー10✖️10✖️(1/2)}✖️3.14=(100ー50)✖️3.14
=50✖️3.14
=157(㎠)
(1)
点Aと点Cを結ぶと、
三角形AECの面積は,
7✖️6➗2=21(cm²)
三角形ACFの面積は,
5×✖️12➗2=30(cm²)
したがって、かげをつけた部分の面積は、21+30=51(cm²)
(1)
かげをつけた部分の面積は、 三角形 FBCの面積から三角形EBCの面積をひけばよい。
三角形FBCの面積は,5✖️6➗2=15(cm²)
三角形EBCの面積は,5✖️4➗2=10(cm²)
したがって、影をつけた部分の面積は15ー10=5(cm²)
(1)
AD: DC=2:3より
三角形ABDの面積:三角形ABCの面積==2:5 ← 5は2+3
三角形ABDの面積=120✖️(2/5) ==48 (㎠)
BE::ED=1:2より
三角形ABEの面積:三角形ABDの面積==1:3 ← 3は1+2
三角形ABEの面積=48✖️(1/3) = 16 (㎠)
中級者向け:思考力を試す問題
中級者向けの図形問題は、思考力を試す絶好の機会です。以下にいくつかの具体的な問題を紹介します。
(1)
上図ー右図で三角形ABCは3辺の長さが6cmの正三角形です。
したがって、かげをつけた部分の周の長さは、半径6cm、中心角60°のおうぎ形の孤2つ分と、辺BCの長さの和になるから、6✖️2✖️3.14✖️(60/360)✖️2+6=4✖️3.14+6
=18.56(cm)
(1)
かげをつけた部分の面積は,右の図のかげ(薄青)をつけた部分の面積の4つ分になる。
まず、上手ー右図の(あ)の面積を求めます。(あ)の面積は1辺5cmの正方形の面積から半径5cnの扇形を引きます。
5✖️5ー5✖️5✖️3.14✖️(1/4)=25ー19.625=5.375(cm²) (あ)の面積
右の図のかげ(薄青)をつけた部分の面積は、
5✖️5✖️3.14✖️(1/4)✖️2ー5✖️5=14.25(cm²)
したがって,かげをつけた部分の面積は、1辺5cmの正方形の面積から(あ)の面積2つ分で求めます。
5✖️5ー5.375✖️2=14.25(cm²)(薄青)をつけた部分の面積
問題の答えは(薄青)をつけた部分の面積の4つ分ですから、14.25×4=57(cm²)
(1)
(a)と(b)の部分の面積が等しいから共通部分の三角形AEGを加えた、
三角形AEDと三角形ABFの面積は等しい。
このように面積の等しい図形から共通部分を引くと、残りの図形の面積も等しくなるという考え方は、よく出てきますのでしっかり理解しておきましょう!
AE=10ー6=4(cm) だから, AD=⬜︎cmとすると,
□✖️4➗2=4.8✖️10➗2=12(cm)
(1)
三角形ABCと三角形PQCは相似だから,
AC :PC=AB:PQ=4:3
よってAP: PC =(4ー3):3=1:3
三角形ABPと三角形CDPは相似だから,
AB:CD=AP:CP → 4:CD=1:3
CD=4✖️3=12 (cm)
(1)
三角形DBCの面積は,
12✖️5➗2=30(cm²)
三角形ADCと三角形DBCは、底辺をAD、 DBと考えると
高さ(DC)が等しいから、面積比は底辺の比AD:DBに等しい。
AD:DB=6.5:13=1:2より、 かげ(緑)をつけた三角形ADCの面積は,
30➗2=15(cm²)
上級者向け:挑戦的な問題で実力を引き上げる
上級者向けの図形問題は、受験生の実力を引き上げるための重要なステップです。
以下に挑戦的な問題を紹介します。
(1)
三角形OBEと三角形CODは合同だから、共通部分の三角形OEFをひいた、
三角形OBFの面積(青)と四角形DEFCの面積(緑)は等しい。
したがって、図のように面積を移して考えると、かげをつけた部分の面積は, 半径6cm,
中心角30°のおうぎ形の面積に等しいから,
6✖️6✖️3.14✖️(30/360) =9.42(cm²)
(1)
BD:DC=2:1より 三角形ABGの面積:三角形ACGの面積=🔹2:🔹1
→(三角形ABGと三角形ACGの底辺(AG)共通なので、
三角形ABGの高さ(BD):三角形ACGの高さ(DC)=2:1が面積比となる)
(この理解は重要!)
同じように、辺の比から三角形ABGと三角形BCGの面積比を考える。
AE:EC=2:3より 三角形ABG:三角形BCGの面積=🔹2:🔹3
したがって、三角形ABG、BCG、ACGの面積の比は🔹2:🔹3:🔹1
ここで、AG:GDは、凹型の四角形ABGCと三角形BCGの面積比に等いから、
AG:GD=(2+1):3=1:1
これらの問題を通じて、図形問題の解き方を一層深め、難易度の高い問題にも自信を持って取り組めるようになるでしょう。
学びを定着させるためのまとめ
図形問題を定着させるには、基本の公式や性質をしっかり理解し、繰り返し練習することが大切です。
図を描いて視覚的に捉える習慣をつけ、問題を深く理解しましょう。
友達や家族と一緒に問題を解いたり、ディスカッションすることで新しい視点も得られます。
さらに、定期的な復習や過去問を活用して、実践的な力を強化することが学びの定着に効果的です。
図形問題を楽しく学ぶための工夫
図形問題を楽しく学ぶためには、いくつかの工夫を取り入れることが効果的です。
まず、具体的な事例を使って問題を設定することで、学習の目的を明確にします。
たとえば、実生活の中の図形を探して、それを基にした問題を作成することが有効です。
友達や家族と一緒に解決策を考えることで、楽しさが倍増します。
さらに、図形問題の解き方をゲーム感覚で学ぶことも良い方法です。
アプリやオンラインのクイズを利用して、楽しく練習できます。
毎日少しずつ練習することで、自然に知識が定着します。
毎回の学習を短時間で済ませることで、集中力も高まり、飽きずに取り組むことが可能です。
また、図を描くことで視覚的な理解を深めるのもおすすめです。
色を使ったり、キャラクターを加えたりすることで、問題がより親しみやすくなります。
問題を解く過程を友達に見せることで、お互いの解き方を学び合うこともでき、良い刺激になります。
このような工夫を通じて、図形問題を楽しく学びながら、解き方をしっかりと身につけることができます。
学びの中に楽しさを取り入れることで、自然とやる気が引き出され、成績向上にもつながるでしょう。
今後の学習に向けた具体的なアドバイス
今後の学習に向けた具体的なアドバイスとして、まずは日々の学習習慣を見直すことが重要です。
特に図形問題の解き方を効率的に学ぶためには、毎日の練習を短時間で行うことを推奨します。
15分から30分程度を目安に、毎日異なる問題に挑戦することで、飽きずに続けられます。
また、図形問題を解く際には、必ず図を描く習慣をつけましょう。
視覚的な情報を取り入れることで、問題の理解が深まり、解答の精度も向上します。
例えば、長方形や三角形の面積を求める問題では、実際にその図形を描いて、必要な数値を明確にすることが大切です。
さらに、友達や家族と一緒に問題を解くことも効果的です。
他の人と意見を交換することで、異なる解法や考え方を学ぶことができます。
これにより、問題解決の幅が広がり、思考力も養われます。
最後に、定期的に自己評価を行い、苦手な分野を明確にすることも役立ちます。
特に難しいと感じる図形問題の解き方を集中して復習することで、弱点を克服し、全体的な実力を底上げすることができます。
これらのアプローチを取り入れ、効果的に学習を進めていくことが、受験成功への近道となるでしょう。
図形問題の解き方に関するQ&A
- 図形問題はなぜ苦手なのだろう?
- 図形問題を解くための基本的なコツは何か?
- 中学数学の図形問題で押さえるべきポイントは何か?
- 平面図形の問題を解くための効果的なアプローチは?
- 図形問題でよく使う解法のパターンはどれ?
- 図を描くことで図形問題はどのように解きやすくなるのか?
図形問題はなぜ苦手なのだろう?
図形問題は、平面や空間の視覚的な情報を理解して分析する力が求められ、計算に加えて図形の関係や性質を正確に把握する必要があります。
これは抽象的な思考や空間把握力が必要なため、慣れていない人には特に難しく感じられます。
さらに、1つの誤解や見落としが解答全体に影響することも多いため、複雑に思いやすいです。
図形問題を解くための基本的なコツは何か?
解法の基礎を固めるには、まず図形の特性や公式をしっかり覚えることです。
たとえば、三角形や四角形の面積、角度の求め方などの公式を活用できることが、難しい問題に対処する土台となります。
また、図を描いて視覚化することで、問題の条件を理解しやすくなるほか、条件を見落とさないようにする助けになります。
中学数学の図形問題で押さえるべきポイントは何か?
特に、中学受験の図形問題では、三角形や円、平行四辺形などの基本的な図形の性質や、角度や辺の関係を見極める力が必要です。
たとえば、相似や合同の概念を応用することで問題が解きやすくなる場面が多く、基礎的な公式をしっかり理解することがポイントです。
平面図形の問題を解くための効果的なアプローチは?
平面図形の問題に取り組む際、まず問題に与えられた情報をもとに図を描き、条件を見落とさないようしっかりと図に書き込みましょう。
これにより、視覚的に理解しやすくなります。
必要に応じて複数の解法を考え、一番簡単な解法を試すことで効率的に解答を導くことができます。
図形問題でよく使う解法のパターンはどれ?
図形問題では、等積変形や対称性を活用して解答をシンプルにするパターンが多いです。
特に、三角形や平行四辺形の相似や合同を利用することで複雑な問題も解きやすくなります。
さらに、図形を分割したり、他の図形と組み合わせて見ることで、新しい視点が生まれ、解決が容易になります。
図を描くことで図形問題はどのように解きやすくなるのか?
図を描くことで、問題の条件が視覚的に整理され、必要な解法が明確に見えてきます。
また、図の中に長さや角度をメモすることで、解き方を論理的に進めやすくなり、誤解やミスを防ぎやすくなります。
計算が複雑な場合も、図を用いることで情報を整理でき、効率的に解答に辿り着けます。
図形問題の解き方に関するまとめ
図形問題の解法を効率的に身につけるための基本をまとめました。
まずは問題文を正確に読み、見落としがちな条件に注意します。
次に、公式を活用し、計算ミスを減らす習慣をつけることが重要です。
図を描くことで視覚的に問題を捉えやすくなり、理解が深まります。
また、過去問を使って試験の傾向に慣れ、定期的に復習を行うことで、解法が定着しやすくなります。
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中学受験でよく出る図形問題の解き方や公式をわかりやすく学べるため、基礎から自信を持って問題に取り組むことができます。
図を描くことの重要性やミスを減らすポイントが具体的に示されているので、正確な解答に近づける手助けになります。
誤りやすいポイントとその対策が解説されているので、ミスを最小限に抑えた効率的な問題解決が期待できます。
初級から上級まで、レベル別に効果的な練習問題が紹介されているため、自分の理解度に合わせた練習が可能です。
長期的に図形問題を得意にするための復習やアドバイスが掲載されており、受験対策の強い味方になります。