中学受験 平均算の攻略法|基礎から応用までおすすめ問題集と効果的な勉強法

平均算

中学受験の算数の中でも、「平均算」は頻出の重要単元です。
しかし、「計算はできるけれど応用問題になると解けない」「スピードが遅くて試験時間内に間に合わない」と悩む受験生も少なくありません。

平均算を攻略するためには、基礎をしっかり固めた上で、応用問題への対応力を身につけることが大切です。
そのためには、段階的に学習を進められる 「適切な問題集選び」 が欠かせません。

この記事では、中学受験の平均算を得意にするためのおすすめ問題集 を基礎・応用レベルに分けて詳しく紹介します。
また、効果的な学習方法や試験本番でのポイント も解説するので、「平均算を得点源にしたい!」という受験生・保護者の方はぜひ参考にしてください!

この記事を読むとわかるポイント
  • 中学受験の「平均算」を得意にするための学習法がわかる
  • 基礎から応用まで、レベル別に最適な問題集が見つかる
  • 計算ミスを減らし、正確に解くためのコツを学べる
  • 試験本番で役立つ「スピードアップのテクニック」を習得できる
  • 苦手を克服し、平均算を得点源にするためのステップが明確になる
  • 問題集の効果的な使い方や勉強の進め方がわかる
  • 学習を継続するための工夫や、楽しく学べる方法を知ることができる

適切な問題集を選び、正しい学習法で取り組むことで、受験本番での得点力を大幅にアップさせることができます。
受験算数の対策に迷っている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください!

「中学受験の算数、どの参考書を選べばいい?」
 迷ったらこちらの記事をチェック!お子さんにピッタリの算数参考書が見つかります。
👉 [中学受験おすすめ算数参考書まとめ]

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目次

平均算ってなに?まずは基本をおさえよう!

中学受験では「平均算」が頻出分野の一つです。
平均を求めるだけでなく、応用問題では人数の変化や複数のグループの平均を扱うケースもあります。
平均算をしっかり理解することで、計算力だけでなく、論理的に物事を考える力も養われます。

ここでは、平均の意味や考え方を具体的に解説し、日常生活でどのように活用されているのかを紹介します

「平均」ってどういう意味?わかりやすく解説!

平均は訓読みすると「平らに均す(たいらにならす)」となります。
分かりやすいイメージは、でこぼこした道を平らにする感じです

太郎くん5回のテストの例を見てみましょう!

平均とは、「全体を均等に分けたときの1つ分の値」のことです。
たとえば、太郎くんの5回のテストの点数のが 80点・90点・70点・75点・85点 だった場合、下の図のようになります。

太郎君の5回のテストを棒グラフで書いてみると、次の図のようになります。高さは点数を表します。 

上図の出っ張ているところをへこんでいるところに入れてぼこぼこを平らにします。

右図のようになります。

赤色の長方形の面積は5回分のテストの合計です。
面積(5回の点数の合計)=80点+90点+70点+75点+85点=400点
この面積(5回の点数の合計)を5で割ると 平均点は80点 になります。
このように、合計を個数で割ることで 「全体のバランスをとった数値」 を求めることができます。

また、平均は 必ずしも実際に存在する数値ではない という点もポイントです。
たとえば、クラスの身長の平均が 145.8cm だったとしても、実際に145.8cmの人がいるとは限りません。
あくまで「全体の傾向を表す数値」として使われます。

「合計 ÷ 個数」だけじゃない!考え方を知ろう

平均を求めるとき、多くの人は 「合計 ÷ 個数」 という公式を使います。
しかし、これだけでは応用問題に対応できません。
たとえば、「平均が○○のとき、合計はいくつか?」や「新しく人が加わったときの平均は?」といった問題では、 逆算 や 面積図 を使って考える必要があります。
たとえば、クラスの平均点が 80点 のとき、クラスの人数が 25人 なら、全員の合計点は 80 × 25 = 2000点 です。
このように、 「平均 × 個数 = 合計」 の関係を使えば、合計を求めることもできます。

また、「もとの平均」と「新しく加わった値」の関係を考えると、人数が増えたときの平均の変化も求めやすくなります。
こうした視点を持つことで、計算をスムーズに進めることができます。

日常生活のどんな場面で使われているの?

平均は日常生活のさまざまな場面で活用されています。

  1. 成績の平均点
    学校のテストでは、個々の点数だけでなく、 クラスの平均点 が公表されることがあります。
    これは、クラス全体の学力を把握するための指標として使われます。
  2. スポーツの成績
    プロ野球の 打率(ヒット数 ÷ 打数) や、マラソンの 平均ペース(総走行距離 ÷ 時間) など、スポーツの記録を分析する際にも平均が使われます。
  3. 家庭での支出管理
    1か月の食費が 40,000円 だったとすると、1日あたりの平均は 40,000 ÷ 30 = 1,333円 です。
    これを基準にして、使いすぎていないかをチェックできます。

このように、平均は 数学の問題だけでなく、生活の中でも役立つ考え方 です。
日頃から平均を意識することで、計算力だけでなく、数字を使った判断力も鍛えられます。

平均算の基本の解き方をマスターしよう

平均算は「合計を均等に分ける」計算ですが、実際の問題では 「平均」「合計」「個数」 のどれを求めるのかによって解き方が変わります。
ただ単に公式を覚えるだけではなく、どのような状況でどの計算を使うのかを理解することが重要です。
ここでは、平均を求める公式を確認し、それぞれのケースごとに解法を整理したうえで、具体的な問題を解いてみましょう。

平均を求める基本公式をチェック!

平均算の基本となる公式は、以下の通りです。

平均を求める場合:「平均」=「合計 ÷ 個数」

たとえば、5人のテストの点数が 80点・90点・70点・75点・85点 だった場合、点数の合計は80 + 90 + 70 + 85 + 75 = 400点
これを5人で割ると、平均点は80点 になります。

また、この公式は以下のように 変形 することもできます。
合計を求める場合:「合計 = 平均 × 個数」
個数を求める場合:「個数 = 合計 ÷ 平均」

この3つの式を使い分けることで、さまざまなタイプの問題を解くことができます。

「合計」「個数」「平均」どれを求める?3つのパターンを整理!

平均算の問題には、大きく分けて 3つのパターン があります。
それぞれの考え方を整理しましょう。

  1. 平均を求める問題
    ➡ 「合計 ÷ 個数」 の公式を使う基本的な問題です。
    例: 5人の合計点数が 400点 のとき、1人あたりの平均点を求める。
    → 400 ÷ 5 = 80点
  2. 合計を求める問題
    ➡ 「平均 × 個数」 の公式を使う問題です。
    例: 10人のクラスの平均身長が 135cm のとき、クラス全体の合計身長を求める。
    → 135 × 10 = 1350cm
  3. 個数を求める問題
    ➡ 「合計 ÷ 平均」 の公式を使う問題です。
    例: 平均 50点 のテストで、合計点が 400点 だった場合の人数を求める。
    → 400 ÷ 50 = 8人

このように、 問題文に「合計」「個数」「平均」のどれが与えられ、どれを求めるのか を見極めることが大切です。

基礎から中学入試レベルの平均算問題で練習しよう!

基礎問題で基礎を理解

<解き方>
まず、合計点を求める
 85 + 90 + 80 + 95 + 80 = 430点
平均を求める(合計 ÷ 個数)
 430 ÷ 5 = 86点
答え:86点

<解き方>
(144+140+142)÷3=142(cm)
答え:142(cm)

<解き方>
(72×3+92)÷4=77(点)
答え:76(点)

<解き方>
6年生全体の合計点数=
1組の合計点数(78点×40人)+2組の合計点数(75点×38人)+3組の合計点数(77点×40人)


(78×40+75×42+77×42) ÷ (40 +42 +42 )
= (3120+3150+3234) ÷124
=76.6 (点)
答え:76.6点

応用問題で応用力をつける

<解き方>
合計点を求めるには、「平均 × 人数」の公式を使います。
78 × 10 = 780点
答え:780点

<解き方>


4人の合計点は、92×4=368 (点)
A, B, C3 人の合計点は、92+94+88=274(点) だから
Dの点数は、368-274=94 (点)
答え:94 (点)

<解き方>


5回のテストの合計点は, 80×5=400 (点)
次のテストをふくめた6回のテストの合計点が、
82×6=492(点) になればよいから, 次のテストでは
492-400=92(点) とればよい。
答え:92(点) とればよい。

<解き方>


8人の身長の合計は、151×8=1208(cm)
5人の身長の合計は、154×5=770 (cm) だから、残り3人の身長の合計は、
1208-770=438(cm)で、その平均は438÷3=146(cm)
答え:146(cm)

<解き方>


Dが加わったため、平均が1.6cm高くなったのだから、Dの身長は3人の身長の平均より何cm高いかを考えるとDの身長は、142.2+1.6×4=148.6(cm)
答え:148.6(cm)

<解き方>
5回のテストの合計点は、75×5=375(点)
3回目までの合計点は、70×3=210(点) だから、4回目と5回目のテストの合計点は、
375-210=165 (点) で、差は15点だから、和差算を使って、5回目の得点は、


(165-15)÷2=75(点)
答え:75(点)

<解き方>
個数を求めるには、「合計 ÷ 平均」の公式を使います。
675 ÷ 75 = 9人
答え:9人

基本公式を理解し、それぞれのパターンに応じた考え方を身につけることで、どんな平均算の問題にも対応できるようになります。

こんな問題が出る!中学受験レベルの平均算に挑戦!

中学受験では、基本的な平均算だけでなく、「人数が増えたときの平均の変化」 や 「異なるグループの平均を求める」 問題が頻出です。
特に、文章題の中で情報を整理しながら計算を進める力が求められます。
さらに、計算だけでなく 「面積図」を使って視覚的に解く方法 も重要です。
ここでは、中学受験でよく出題される応用パターンについて詳しく解説します。

「あと○人増えたら平均は?」人数が増減する問題のコツ

平均算の応用問題では、「新しく人数が増えたり減ったりしたときの平均」を求める問題がよく出題されます。
このような問題では、「全体の合計点」 がどのように変化するのかを意識すると解きやすくなります。

<解き方>
もとのクラスの合計点を求める
 74 × 30 = 2220点
新しく加わった生徒の点数を合計に加える
 2200 + 90 = 2290点
新しい平均を求める
 2290 ÷ 31= 73.9点
答え:73.9点

このように、「新しく加わる人の点数」と「もとの平均点」との関係を考えると、計算がスムーズになります。

「クラスAとクラスBの平均は?」2つのグループを合計する問題

複数のグループの平均を求める問題では、「それぞれの合計を求めてから、新しい全体の平均を出す」ことがポイントです。

<解き方>


クラスAの合計点を求める
 75 × 20 = 1500点
クラスBの合計点を求める
 80 × 30 = 2400点
全体の合計点を求める
 1500 + 2400 = 3900点
新しい全体の平均を求める
 3900 ÷ (20 + 30) = 78点
答え:78点

このタイプの問題では、それぞれの「合計点」を出してから計算するのがコツです。

「面積図」を使えば解きやすい!図で考える方法

計算が複雑になる平均算の問題では、「面積図」を使うと視覚的に理解しやすくなります。
特に、「あと○人増えたら?」や「全体の合計はいくつ?」といった問題で効果を発揮します。

<解き方(面積図を使った考え方)>

図の赤枠内の面積が同じです。
①の赤枠の面積=2 × 10人=20点、従って、②の赤枠の面積も20点となります。
すなわち新たに加わった1人の生徒の点数は68点+20点=88点となります。

別解
もとのクラスの合計点を求める
 66 × 10 = 660点
新しいクラスの合計点を求める
 68 × 21 = 748点
新しく加わった生徒の点数を求める
 748 – 660 = 88点
答え:88点

面積図を描くと、「もともとの合計点(66×10)」と「新しい合計点(68×21)」の差が、新しく加わった生徒の点数になることが直感的にわかります。

中学受験の平均算では、単純な「合計 ÷ 個数」だけでなく、「人数の増減」「複数のグループの平均」「面積図を活用した考え方」が求められます。
これらの解法をしっかりマスターして、実際の入試問題にも対応できるようにしましょう。

中学入試に出る平均算(難問)で実践力をつける

<解き方(面積図を使った考え方)>

上図より??の部分の長さは7であることが分かります。
よって、今回のテストは8回目であることが求まりました!
答え:8回目

このように面積図を用いると、簡単な面積を求める計算で答えがわかりましたね。

<解き方(面積図を使った考え方)>
面積図で表すと下図のようになります。

不合格者・合格者の面積のヨコの長さの比は
100 : 25 = 4 : 1になっています。
この2つの図形の面積を等しくするには、タテの長さの比はヨコの長さの逆の比になり
1 : 4となります。

平均算

①は30点の①/①+④つまり30 × (1/5)=6 点となります。
④は30点の④/①+④つまり30 × (4/5)=24 点となります。

よって、合格者の平均点は
51+24=75点

答え:75点

よくある間違い&苦手を克服する方法

「平均だけ求めればいい」と思ってない?ミスしやすいポイント

平均算の問題では、単に「合計 ÷ 個数」だけで解けばよいと考えがちですが、実はそれだけでは解けない問題も多くあります。
特に、次のようなポイントで間違えやすいです。

  1. 平均だけでなく、合計や個数を求める問題に注意
    【間違いやすい例】
    あるクラスの平均点が 80点 で、生徒数は 25人 です。新しく 1人 が加わり、この生徒の点数は 90点 でした。新しい平均点を求めましょう。
    <よくある間違い>
    「新しい生徒が加わったら、単純に(80 + 90)÷ 2 で求められる」と考えてしまう。
    <正しい解き方>
    もとの合計点を求め、新しい点数を加えてから、新しい人数で割る必要がある。
    (80 × 25 + 90) ÷ 26 = 80.38点
  2. 異なるグループの平均をそのまま足し算しない
    【間違いやすい例】
    クラスA(20人)の平均点は 75点、クラスB(30人)の平均点は 85点 です。2つのクラスを合わせた全体の平均点を求めなさい。
    <よくある間違い>
    (75 + 85)÷ 2 = 80点 と思ってしまう。
    <正しい解き方>
    それぞれの 合計点を求めたうえで、全体の平均を計算する必要がある。
    (75×20 + 85×30) ÷ 50 = 81点
  3. 平均は必ずしも「実際の値」とは限らない
    平均算では、「平均値は存在するが、実際のデータにはないことがある」点も注意が必要。
    たとえば、平均身長が 142.5cm になったとしても、クラスに 142.5cmの生徒がいるとは限らない。
    これは、「平均はデータの代表値であり、実在するとは限らない」 ことを理解する必要がある。

計算が苦手でも大丈夫!暗算テクニックとチェック方法

計算が苦手な場合でも、少しの工夫で正確に計算することができます。

  1. 平均を求めるときの暗算テクニック
    基準値を使って考える
    たとえば、78・82・79・81・80 の平均を求める場合、80 を基準にして考えると、
    78(−2)、82(+2)、79(−1)、81(+1)、80(±0)
    合計のズレは 0 なので、平均はそのまま 80 になる。
    基準値を決めて調整することで、暗算がしやすくなる。
  2. 計算ミスを防ぐチェック方法
    「逆算」で確認する
    たとえば、「合計」と「人数」が与えられて「平均」を求めた場合、求めた平均を使って 「合計=平均×個数」 の式を逆に計算し、元の数値と一致するか確認する。
    数値の大きさをざっくり比較する
    計算結果が「極端に大きい」「極端に小さい」と感じたら、どこかで計算ミスをしている可能性が高い。
    桁数を簡単にチェックするだけでも、誤りに気づくことができる。

問題集のおすすめ&勉強の進め方アドバイス

中学受験・平均算問題集のおすすめ

基礎レベルの問題集

🟢 基礎レベルの問題集が必要な理由

中学受験の算数を攻略するためには、基本的な計算力や公式の理解だけでなく、論理的思考力や柔軟な発想力を鍛えること が重要です。
受験算数では、単なる計算問題ではなく、「問題の本質を考える力」「条件を整理する力」「パターンを見抜く力」などが求められます。

しかし、多くの子どもは「計算はできるけれど、応用問題になると手が止まってしまう」といった課題を抱えがちです。
そのため、計算練習の前に「考える力」を身につけることが、スムーズな受験勉強のスタートになります。

ここでおすすめなのが、以下の2つの問題集です。

『考える力がつく算数脳パズル なぞぺ~』シリーズ(草思社)
このシリーズは、「考える楽しさ」を重視した算数パズル集 です。特別な計算力がなくても取り組める問題が多く、算数が苦手な子でも「解くのが面白い!」と感じられる内容になっています。
🔹おすすめポイント
計算ではなく、論理的思考や試行錯誤を求める問題 が多い
「ひらめき」が必要な問題が含まれており、受験算数の応用問題につながる
問題ごとに難易度が異なり、無理なく取り組める
例えば、「マッチ棒を1本動かして正しい式にしなさい」といったパズル問題を解くことで、数の概念や条件整理の力が自然と身につきます。このような経験を積むことで、受験算数の文章題や図形問題にも強くなります。

『きらめき算数脳 』シリーズ(進学教室サピックス小学部 著)
サピックスが監修するこの問題集は、受験算数の基礎をしっかりと固める ために作られています。「パズルのような感覚で解ける問題」と「受験で必須の考え方を鍛える問題」がバランスよく収録されているのが特徴です。
🔹おすすめポイント
図形・数の規則・論理的思考を鍛える問題が豊富
サピックスの授業形式に近い問題が含まれ、受験勉強の基礎固めに最適
イラストが多く、楽しみながら考える力を伸ばせる
この問題集では、「数を分解する問題」「条件を整理して考える問題」などが収録されており、受験に必要な「考える力」 を養うことができます。単純な計算問題ではなく、受験問題につながる論理的な思考力を鍛えるのに役立ちます。

論理的な思考力を鍛える ことができる点が大きなメリットです。

基礎レベルの問題集のおすすめの導入方法

この2つの問題集は、本格的な受験勉強を始める前に、楽しく取り組むのが理想的 です。

✅ 小学3~4年生 のうちは、「なぞぺ~」シリーズを使って、算数をゲーム感覚で楽しむ習慣をつける。
✅ 小学4~5年生 で、「きらめき算数脳」に挑戦し、受験算数の基礎となる思考力を養う。
✅ その後、計算練習や応用問題に進む前に、考える習慣をつける ことで、受験算数の難問にも対応できるようになる。

中学受験の算数をスムーズに進めるためには、「考える力」を先に養うことが重要です。
『考える力がつく算数脳パズル なぞぺ~』 は、算数を楽しく学ぶきっかけを作り、『きらめき算数脳』 は受験の基礎となる論理的思考力を育てます。

この2冊を活用すれば、計算が得意な子も苦手な子も、受験算数の土台をしっかりと築くことができる でしょう。

応用レベルの問題集

中学受験の過去問レベルになると、「人数の増減」「複数グループの平均」などの応用問題が出題される。
ここでは、面積図などを活用しながら考えられる力をつける。

🟢 応用レベルの問題集が必要な理由

中学受験の算数では、基礎的な計算力だけでなく、応用問題への対応力 が求められます。
特に、平均算・速さ・比・図形などの複雑な問題では、公式を覚えるだけでは太刀打ちできません。

応用問題では、「どの公式を使うべきか?」「どのように考えれば解けるのか?」といった思考のプロセスが大切です。
そのため、「解き方の型」を身につける問題集と、実際に試験レベルの問題に挑戦する問題集の両方をバランスよく取り入れることが重要 になります。

ここでおすすめなのが、以下の2冊です。

『算数プラスワン問題集―中学受験』(東京出版)
『算数プラスワン問題集』は、中学受験算数の「考え方」をしっかり身につけられる ロングセラーの問題集です。
🔹おすすめポイント
基本から応用まで体系的に学べる(幅広いレベルの問題が掲載)
見開きで「問題」と「解答」がセットになっており、復習しやすい
途中式や考え方が詳しく書かれているので、思考の流れを学べる
この問題集の最大の強みは、「解説が詳しい」こと です。ただ解答を確認するだけでなく、どのように考えればよいか、問題を解く流れが理解できる ため、応用問題の解き方を学ぶのに最適です。
🔸おすすめの活用法
✅ 小学5年生後半~6年生の基礎固めとして使用(応用問題に挑戦する前の準備)
✅ ミスが多い単元をピックアップして繰り返し解く(苦手克服に最適)
✅ 解き方を「ノートにまとめる」ことで、自分の考えを整理する

『速ワザ算数』シリーズ(文英堂)
『速ワザ算数』は、「短時間で正確に解くスキル」を身につけるための問題集 です。
🔹おすすめポイント
各単元ごとに「時短テクニック」が紹介されており、解答スピードが上がる
「生徒の手書き答案例」が掲載されており、どのように解くべきかがわかる
「ひっかかりやすいポイント」も解説されているので、ミスを防ぐ力がつく
このシリーズの特徴は、「速く解くためのポイント」を重視している点 です。特に、中学受験では制限時間の中でいかに正確に解くか が大切なので、「速く・正確に解くテクニック」 を習得することは、試験での得点力アップにつながります。
🔸おすすめの活用法
✅ 6年生になったら、試験を意識した「時短テクニック」を学ぶ
✅ 「計算問題に時間がかかる」「解くスピードが遅い」子に最適
✅ 過去問演習と並行して、解答スピードを上げるトレーニングをする

答スピードを上げるトレーニングをする

応用レベルの問題集のおすすめの導入方法

🔹5年生~6年生前半:『算数プラスワン問題集』で応用問題の考え方を身につける

  • 1単元ずつ取り組み、「考え方の流れ」を意識して解く
  • 難しい問題は解説をしっかり読んで、解き方を理解する

🔹6年生後半:『速ワザ算数』で解答スピードを上げる

  • 「速く・正確に解く」トレーニングを行い、試験本番に向けて時間配分の練習をする
  • 過去問と並行しながら、問題を「解くスピード」と「精度」を高める

受験算数では、「思考力」と「スピード」の両方が求められます。
『算数プラスワン問題集』 は、難問を解くための考え方を学ぶのに最適な1冊です。
『速ワザ算数』 は、解答スピードを上げるための実践的なトレーニング教材として活用できます。

この2冊を使い分けることで、受験本番で「速く・正確に解く力」を鍛え、得点力を最大化できるでしょう。

効果的な勉強の進め方

  • 1日1問、じっくり考える習慣をつける
  • 間違えた問題は「なぜ間違えたのか」をノートに記録する
  • 計算スピードを上げる練習をする(制限時間を設けると効果的)

平均算は「計算の工夫」と「ミスを防ぐ方法」をしっかり意識することで、得点源にできる分野です。
正しい勉強法で苦手を克服し、実力を伸ばしていきましょう。

平均算の攻略法まとめ!スピード&正確さをアップしよう

平均算は、計算スピードと正確性の両方が求められる分野です。
特に中学受験の本番では、短時間で正しい答えを出す力が重要になります。
基礎的な計算ミスを減らし、時間内に解き切るためには、効率的な解き方や時間配分の工夫が必要です。
ここでは、計算力を上げるポイントと、試験本番での対応方法、さらに楽しく学習を続けるためのアイデアを紹介します。

効率よく解くためのポイント3つ!

平均算の問題をスムーズに解くためには、いくつかのコツを押さえておくことが大切です。
ここでは、特に効果的な3つのポイントを紹介します。

  1. 計算をシンプルにする「基準値」活用法
    平均を求めるとき、数値をそのまま扱うのではなく、基準値を決めて差を考えると計算が楽になります。
    <例>
    80点、82点、79点、81点、78点の平均を求める場合、基準値を 80点 にすると、
    80(±0)、82(+2)、79(-1)、81(+1)、78(-2)
    合計のズレは「0」なので、平均はそのまま80点
    この方法を使うと、暗算でもすばやく平均を求めることができます。
  2. 「合計」を素早く求める工夫
    平均算では、合計を求める計算が多くなります。「まとまりを作る」「倍数を意識する」 ことで、スピードアップが可能です。
    <例>
    38+42+47+53を計算するとき、
    (38+42)+(47+53)= 80+100 = 180
    数をペアにして計算すると、計算ミスも防げます。
  3. 問題文のパターンを見抜く習慣をつける
    平均算の問題には、「人数が増減する問題」「複数のグループを統合する問題」 など、一定のパターンがあります。問題を解く前に、どの解法が使えるのかを見極める練習 をしておくと、考える時間を短縮できます。

試験本番で焦らないための時間配分テクニック

試験本番では、時間を意識して解くことがとても重要です。平均算は計算量が多いため、適切な時間配分を心がけることが得点アップにつながります。

  1. 1問あたりの目標時間を決める
    大問ごとの配点や試験時間を考え、1問にかけられる時間を決めておきます。
    基本問題(公式を使うだけの計算問題):1分以内
    応用問題(人数の増減や2グループの平均を求める問題):3~5分
    この目安を守ることで、時間が足りなくなるのを防げます。
  2. 途中計算は「見直しやすく」書く
    試験中に計算ミスを防ぐため、計算は 整理して書く ことが大切です。
    筆算は縦にそろえる(桁がずれないようにする)
    合計や平均の式を明記する(どの数字を使ったのかが分かるようにする)
    答えを囲む、または色を変えて目立たせる(見直ししやすくなる)
    ミスをしても、すぐに見直せるようにすることで、時間を無駄にしません。
  3. 「わからない問題」に時間をかけすぎない
    試験では、どうしても解きにくい問題が出てくることがあります。
    1分考えても解法が思いつかない場合は、一旦飛ばして後回しにする
    残り時間10分 になったら、一度すべての問題を見直す
    時間を上手に使い、解ける問題から確実に得点する意識を持ちましょう。

最後に、楽しく学ぶための工夫を紹介!

算数の勉強は、単調な計算練習だけでは飽きてしまいます。楽しみながら学ぶ工夫を取り入れることで、モチベーションを維持しやすくなります。

  1. クイズ形式で学習する
    家族や友達と一緒に「平均算クイズ」を出し合うと、ゲーム感覚で学べます。
    <例>
    「5人の平均身長が140cmだったけど、新しく150cmの人が入ったら、平均はどうなる?」
    「テストの平均点が85点以上になるには、最後の1回で何点取ればいい?」
    クイズ形式にすることで、考える力が身につきます。
  2. 実生活の数字を使って計算する
    勉強以外の場面でも、平均算の考え方を活用すると、計算力が鍛えられます。
    <実践例>
    家族の1週間の食費を計算し、1日あたりの平均を出す
    スポーツの試合結果をもとに、平均得点を求める
    毎日の勉強時間の平均を計算して、学習の計画を立てる
    このように、身近なデータを使って計算することで、平均算が生活に役立つことを実感できます。
  3. 競争形式で計算スピードをアップ
    タイマーを使って、1分間で何問解けるか に挑戦するのも効果的です。兄弟や友達と競い合うと、楽しく計算力を鍛えられます。
    <チャレンジ例>
    「1分で平均を求める問題を5問解けるか?」
    「2グループの平均を最速で計算できるか?」
    ゲーム感覚で学習すると、計算スピードが向上し、本番でも焦らずに解けるようになります。

    平均算は、計算ミスを防ぎながらスピードを上げることがポイントです。日々の学習の中で、「効率的な解き方」「試験中の時間配分」「楽しく学ぶ工夫」 を意識しながら取り組むことで、得点力を向上させましょう。

中学受験 平均算の攻略法に関するQ&A

平均算に関するよくある疑問は下記の通り。 ここからそれぞれの疑問について、1つずつ詳しく解説していきます。

中学受験の平均算で、特に差がつきやすい問題の特徴は?

平均算では、「人数が増減する問題」や「2つ以上のグループの平均を求める問題」で差がつきやすいです。
また、複雑な条件整理が必要な問題や、比を活用する応用問題も難易度が高く、正答率が低くなる傾向があります。

2中学受験向けの「平均算」の問題を無料でダウンロードできるサイトはある?

「中学受験 平均算 プリント」を提供している教育系サイトや塾の公式サイトがあります。
例えば、「学習プリント.com」や「ちびむすドリル」では、無料でダウンロードできるプリントが公開されています。

平均算の応用問題では、どのような解き方が有効?

応用問題では、「面積図」や「比」を使うと、計算をシンプルにすることができます。
特に、人数の増減がある問題や、部分ごとの平均を統合する問題では、数値を整理するために面積図を活用すると理解しやすくなります。

4面積図を使わずに平均算を解く方法は?

面積図を使わずに解くには、基本公式「合計=平均×個数」をベースに、文字式を活用する方法が有効です。
例えば、人数の増減がある場合、「元の合計+新しい人数×新しい平均=全体の合計」といった式を立てて計算すると、論理的に解くことができます。

難関中学の入試で出題される「平均算の難問」とは?

難関校では、「条件が複数絡む問題」や「逆算が必要な問題」が出題されます。
例えば、「最初の平均点が◯点、後半に◯人が追加され、平均が△点になった。このとき追加された人の合計点を求めよ」といった問題は、論理的思考と計算力の両方が求められます。
解くためには、複数の式を立てて条件を整理する力が必要です。

まとめ|中学受験の平均算を攻略するために

中学受験の「平均算」は、単なる計算力だけでなく、論理的思考力や条件整理の力 が求められる重要な単元です。
基礎から応用へスムーズにレベルアップするためには、適切な問題集を活用しながら、計算の精度とスピードを高める工夫が必要になります。

✅ 平均算の攻略ポイント

  • 基礎固めが重要! 「合計」「個数」「平均」の関係をしっかり理解する
  • 応用問題では、面積図や比の考え方を活用する
  • 試験本番を意識し、スピードと正確性を両立させる練習を行う
  • 計算ミスを減らすためのチェック方法を習慣化する
  • 学習を継続するために、ゲーム感覚で楽しめる工夫を取り入れる

✅ おすすめの問題集と活用法

📌 基礎レベル

  • 『考える力がつく算数脳パズル なぞぺ~』で算数を楽しみながら思考力を養う
  • 『きらめき算数脳』で図形や数の関係を整理する力を鍛える

📌 応用レベル

  • 『算数プラスワン問題集』で難問の解き方を学び、応用力を伸ばす
  • 『速ワザ算数』でスピードアップを図り、試験本番に備える

✅ 効率的な学習の進め方

  • 5年生までに基礎をしっかり固め、6年生で応用問題に取り組む
  • 「考え方のプロセス」を意識し、解説をしっかり理解する
  • 時間を測って問題を解き、試験本番に備える訓練を行う

平均算は、コツをつかめば確実に得点源にできる分野です。正しい学習法で、効率よくレベルアップを目指しましょう!

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京進スクールワン吉野町教室を運営している長谷川です。 私は約20年間、小学生から高校生まで合計で1,000名以上の生徒を指導し学びと成長のサポートをしてきました。 本ブログ「中学受験パスポート」では、私の長年の指導経験を元に受験勉強に関する情報発信をしています。 ぜひ本ブログを通じてあなたの受験勉強のお役に立てますと幸いです。
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