「うちの子、どうして割り算だけできないの?」と悩む保護者の方は少なくありません。
小学生が割り算につまずくのには、いくつか共通した理由があります。
でも大丈夫。
家庭でちょっと工夫するだけで、苦手意識はぐっと減らせます。
この記事では、小学生の割り算苦手克服に役立つ家庭学習法をわかりやすく紹介します。
目次
小学生が割り算を苦手と感じる理由とは?
小学生の中には「割り算がどうしても苦手…」と感じる子が少なくありません。
特に3年生ごろから始まる割り算は、つまずくきっかけになりやすく、苦手意識をもったまま進学してしまうケースもあります。
実はこの苦手意識の多くは、初期の理解不足や教え方の工夫次第で防げるものです。
割り算は、たし算やかけ算とは異なり、「分ける」「何回分あるか」といった抽象的な考え方が必要になるため、具体的なイメージを持ちにくい単元です。
また、「あまり」「筆算」など新しい要素も多く、混乱しやすいのも事実です。
これらが重なることで、子どもは「割り算ってなんだか難しい」という印象を持ちやすくなってしまうのです。
さらに、割り算の理解には、それ以前に学んだかけ算やたし算の基礎がしっかり身についていることが前提です。
土台が不安定なまま割り算に進むと、ますますわからなくなり、「算数が苦手」という自己認識にまで発展してしまうこともあります。
小学生が割り算を苦手と感じる理由としては、以下の3点が特に多く見られます。
- 割り算の概念がつかめていない
- 「あまり」や「筆算」で混乱しやすい
- かけ算・たし算の理解不足が影響していることも
以下で詳しく解説していきます。
割り算の概念がつかめていない
割り算が苦手な小学生の多くは、そもそも「割り算とはどういう計算か」という概念をつかめていないことが原因です。
計算方法だけを暗記していても、本質的な意味がわかっていなければ、応用問題や文章題になると途端に手が止まってしまいます。
割り算は「何人に分けるのか」「何回分含まれるか」といった、“分ける”ことや“くり返し”の考え方をベースにした計算です。
ですが、こうした抽象的なイメージを持つには具体的な体験や視覚的な理解が必要です。
特に、いきなり数字だけの問題に取り組むと、子どもは意味がわからないまま混乱してしまいます。
割り算の概念が理解できていない場合、以下のような方法でつまずきが見られます。
- 数字をただ機械的に操作しているだけで、計算の意味がわかっていない
- 割られる数と割る数の関係が理解できていない
- 「分ける」「何人に分ける」「何回分あるか」の違いを説明できない
以下で詳しく解説します。
「あまり」や「筆算」で混乱しやすい理由
割り算が苦手な小学生の多くは、「あまり」や「筆算」の段階で混乱しがちです。
計算の途中でつまずいてしまうと、正しいやり方がわからなくなり、やがて「わからない」「嫌い」といったネガティブな感情につながってしまいます。
「あまり」は、答えが整数で割り切れない場合に登場するため、抽象的な理解が求められます。
また、筆算では複数のステップを頭の中で同時に処理しなければならず、特に注意力や手順の理解がまだ不十分な子どもにとっては難しく感じる場面です。
さらに、「わる数」「わられる数」「商」「あまり」といった用語の多さも混乱の一因になっています。
このような混乱は、以下のようなパターンで表れやすい傾向があります。
- 「あまり」が出る問題で、最後の処理がわからなくなる
- 筆算の手順を忘れたり、途中で迷子になってしまう
- どの数字がどこに入るのか、計算式を整理できない
かけ算・たし算の理解不足が影響していることも
割り算が苦手な小学生の中には、実はその前段階である「かけ算」や「たし算」の理解が不十分なまま学習を進めている子が多くいます。
割り算はこれらの基礎的な計算力の上に成り立っているため、土台がぐらついているとつまずくのは当然とも言えるでしょう。
たとえば、割り算は「何回分あるか」という考え方で、かけ算の逆の操作です。
また、筆算やあまりの処理では、たし算やひき算も自然に登場します。
そのため、九九をしっかり覚えていなかったり、計算ミスが多かったりすると、割り算に対する理解が進まず、「やっぱり苦手」と感じてしまうのです。
こうしたケースでは、まずかけ算やたし算を丁寧に復習することが割り算克服の近道になります。
子どもがどこでつまずいているのかを把握し、必要に応じて前の学年の内容に戻る勇気も大切です。
以下で詳しく解説します。
割り算が苦手な子どもの特徴とつまずきポイント
割り算が苦手な小学生には、いくつか共通する特徴があります。
これらの特徴を理解することで、どのようなサポートが効果的なのかが見えてきます。
苦手な理由は単に「理解が遅れている」わけではなく、思考のクセや学習過程に根本的な要因があることも少なくありません。
たとえば、数の意味をイメージするのが苦手な子や、計算手順を頭の中で整理するのが難しい子は、割り算の問題に直面すると混乱しやすい傾向にあります。
また、文章題になると内容を読み取ること自体が難しくなることもあり、計算の前段階でつまずいてしまうのです。
単純に「解けない」ではなく、「どこで止まっているのか」を見極めることが大切です。
割り算が苦手な子どもの特徴や、つまずきやすいポイントとしては以下のようなものが挙げられます。
- よくある間違いとその原因
- 文章題になるとできない子の共通点
- 計算式だけに頼ると理解が進まない
以下で詳しく解説していきます。
よくある間違いとその原因
割り算が苦手な小学生に見られる共通の特徴のひとつが、似たような間違いを何度も繰り返してしまうことです。
これは理解が浅い状態で計算の手順だけを覚えてしまっている場合に多く、根本の考え方を見直す必要があります。
よくある間違いには、
- 「割る数と割られる数の位置を逆にしてしまう」
- 「あまりを計算に含めてしまう」
- 「筆算の途中でかけ算や引き算を間違える」
などがあります。
これらのミスは、数字の意味や手順の流れをきちんと理解できていないことが原因です。
特に筆算では、何をしているのかを言葉で説明できない子が多く見られます。
こうした間違いが繰り返される背景には、以下のような要因が関係しています。
- 数字の配置や意味を理解せずに計算している
- 手順を丸暗記しており、柔軟に対応できない
- 途中計算の正確さに自信がない
文章題になるとできない子の共通点
割り算の計算はできるのに、文章題になると急に手が止まる――そんな悩みを抱える小学生は少なくありません。
これは、文章題の中にある「情報を整理し、計算式に落とし込む力」がまだ育っていないことが主な原因です。
文章題では、ただ計算ができるだけでなく「何を聞かれているのか」「何を使えばよいのか」を読み取り、自分で式を立てる力が必要です。
読解力や状況のイメージ力、数量関係の理解といった複数の力が問われるため、計算だけを練習していた子にとっては一気に難易度が上がるのです。
文章題が苦手な子どもには、以下のような共通点があります。
- 問題文を読むのに時間がかかる、または読み飛ばしてしまう
- 数字がいくつか出てきたときに、どれを使えばいいのか迷う
- 文章中の「〜ずつ」「何人に分ける」といったヒントに気づけない
計算式だけに頼ると理解が進まない
割り算が苦手な子どもの中には、「式だけは立てられるけれど、意味がわかっていない」というケースが少なくありません。
表面的な計算だけに頼る学習では、応用力が育たず、特に文章題や図を使った問題になると途端に行き詰まってしまいます。
割り算は単なる計算ではなく、「いくつに分けるのか」「何人に配るのか」など、数量の関係性をイメージする力が重要です。
計算式のパターンを覚えただけでは、実際の問題に応用できず、思考が止まってしまいます。
これは“わかる”と“できる”が一致していない状態とも言えるでしょう。
理解が浅い状態での学習では、次のようなつまずきが起きやすくなります。
- 式は立てられるが、なぜその式になるのか説明できない
- 絵や図を使った問題になると解けなくなる
- 途中式の意味がわからず、機械的に操作している
こうしたつまずきには、子ども一人ひとりの理解のクセや得意・不得意が関係しています。
しかし、学校だけでのフォローには限界があるのも事実です。
そこで大切になるのが、家庭でのサポートです。
実は、割り算の苦手意識は家庭でのちょっとした工夫で、ぐっとやわらげることができます。
次に、家庭でできる割り算克服の具体的なコツをご紹介します。
家庭でできる!割り算苦手克服のコツ
家庭でできる割り算克服法は、大きく5つの方法に分けられます。それぞれの特長を見ていきましょう。
割り算が苦手な小学生でも、家庭でのちょっとした工夫で苦手意識を減らし、理解を深めることができます。
ポイントは、「正しく教えようとする」のではなく、「楽しみながら感覚を身につける」こと。家庭だからこそできる柔軟なアプローチが、子どもの理解を大きく後押しします。
学校の授業はどうしても時間に追われ、ステップを飛ばして進んでしまうことがあります。
家庭では、子どものつまずきに合わせてじっくりと基礎から確認できるのが最大のメリットです。
割り算の考え方を“体験”としてとらえさせることで、式の意味を自然に理解できるようになります。
家庭で実践できる割り算克服のコツとしては、以下のような5つの方法がおすすめです。
- 絵やブロックで「分ける」感覚をつかませる
- 「割る」と「分ける」の違いを体験で学ばせる
- 簡単な問題からステップアップさせる方法(1けた→あまりあり→2けた)
- タイムトライアルなどゲーム形式で取り組ませる
- 親子で一緒に学べるコンテンツの選び方
以下で詳しく解説します。
絵やブロックで「分ける」感覚をつかませる
割り算を苦手とする小学生にとって、数字だけで考えるよりも「目で見て」「手で触れる」経験を通じて学ぶことが、理解への第一歩になります。
中でも、絵やブロックを使って“分ける”という感覚を体験させることは、非常に効果的な学習法です。
小学生は抽象的な数の操作より、具体的な物のやり取りの方が直感的に理解しやすい傾向があります。
絵やブロックを使うと、何個を何人に分けるのか、余りがどうなるのかといった割り算の本質を「見てわかる」形で学ぶことができます。
これにより、計算に意味を感じられるようになり、苦手意識の軽減にもつながります。
この方法は特に次のような場合に効果を発揮します。
- 数字だけではイメージがわかず混乱してしまう子
- あまりのある問題が理解しづらい子
- 割り算の概念を初めて学ぶタイミングの子
「割る」と「分ける」の違いを体験で学ばせる
割り算が苦手な小学生にとって、「割る」と「分ける」の意味の違いをきちんと理解することは、学習のカギとなります。
単に計算の手順を覚えるのではなく、それがどんな場面で使われるのかを体験を通して学ばせることが重要です。
「12個のキャンディを3人に分ける」場面では“等分”の考え方が使われます。
一方で、「12個のキャンディを1人に4個ずつ配ったら、何人に配れるか」という場面では“包含”の考え方が必要です。
どちらも「÷」の記号を使いますが、意味するところが異なるため、混同しやすい子どもは少なくありません。
この2つの考え方を明確に分けて、体験を通して学ばせると理解が深まります。
具体的には以下のような活動がおすすめです。
- 実際に物を分けながら「等分」と「何回分」を体感する
- 分け方の違いを図に描いて見せる
- 計算式と状況をセットで考える練習をする
簡単な問題からステップアップさせる方法
割り算が苦手な小学生には、いきなり難しい問題に取り組ませるのではなく、「できること」から始めて少しずつ難易度を上げていくことが大切です。
最初に「わかる!」「できた!」という成功体験を積むことで、自信がつき、学習意欲も高まります。
子どもは、急に抽象的で複雑な問題に取り組むと混乱してしまいます。
割り算の基礎を定着させるためには、1けたの割り算から始めて、あまりのある問題、そして2けたの割り算へと段階的にステップアップするのが効果的です。
理解の進み具合に合わせて難易度を調整することで、無理なくレベルアップできます。
このように段階を踏んで学ばせる方法には、以下のような順番がおすすめです。
- 1けた割り算からスタートする
- あまりのある問題に挑戦する
- 2けた÷1けた、2けた÷2けたの順に進める
1けた割り算 → あまりのある問題 → 2けた割り算へ
割り算に苦手意識を持つ小学生には、段階的に問題のレベルを上げていくことが効果的です。
最初はシンプルな1けたの割り算から始め、慣れてきたらあまりのある問題へ進み、最後に2けたの割り算に挑戦するという流れが、理解と定着をサポートします。
この順序を守ることで、子どもは「できた!」という達成感を少しずつ積み重ねながら、無理なくスキルを伸ばしていけます。
また、段階を飛ばさずに学ぶことで、「わからない…」という不安や混乱も避けやすくなります。
特にあまりのある問題や2けたの筆算では、思考のステップが複雑になるため、基礎の土台がしっかりしていることが重要です。
このステップアップの方法は以下の順で実践すると効果的です。
- まずは1けたの割り切れる問題で感覚をつかむ
- 次にあまりのある問題で処理の仕方を覚える
- 最後に2けた÷1けたや2けた÷2けたの筆算に進む
タイムトライアルなどゲーム形式も効果的
割り算に苦手意識がある小学生には、勉強というより「遊び」に近い形で取り組める工夫が効果的です。
特にタイムトライアルのようなゲーム形式は、楽しみながら繰り返し練習できるため、自然と計算力がつきやすくなります。
子どもは「速くできた!」「昨日よりタイムが短くなった!」といった成長を実感できると、やる気がぐんとアップします。
正解よりもまずは「やってみる」「くり返す」ことが大切なので、時間制限を設けた軽いチャレンジはプレッシャーになりにくく、ポジティブな経験を積みやすくなります。
家庭で取り入れやすいゲーム形式には、以下のような工夫があります。
- ストップウォッチを使って「1分間に何問解けるか」に挑戦する
- 正解数に応じてシールやスタンプをためる
- カードやクイズ形式で割り算問題を出し合う
割り算を家庭で楽しく学べる教材・アプリ紹介
割り算を苦手と感じている小学生にとって、「楽しい!」と感じられる教材やアプリを使った学習は、克服への近道になります。
特に家庭では、自由なタイミングで繰り返し練習ができるため、子ども自身が自信を持つきっかけにもなりやすいです。
最近では、子どもが夢中になれるように工夫されたドリルや、ゲーム感覚で学べる無料アプリも充実しています。
親子で一緒に取り組めるコンテンツを選ぶことで、学習のハードルがぐっと下がり、「やらされる勉強」から「自分からやる勉強」へと変わっていきます。
家庭学習で使いやすい教材・アプリの種類は以下のとおりです。
- 市販のおすすめ教材(例:くもん、うんこドリルなど)
- 無料で使える学習アプリ・サイト
- Happy Lilac(算数プリント集)
学年・内容別に割り算の無料プリントを多数提供。筆算からあまりあり/なしまで幅広く対応 - おかわりドリル
学年別・単元別に整理された割り算プリント集付きのサイトで、すぐに印刷して家庭学習に使えます。 - すらぷり
導入用のイラスト付きプリントや、筆算特化のPDF教材が無料でダウンロード可能。
市販のおすすめ教材(例:くもん、うんこドリルなど)
割り算に苦手意識を持つ小学生には、市販のドリルやワークブックを活用するのも非常に効果的です。
特に「くもん」や「うんこドリル」などの人気シリーズは、子どものやる気を引き出しながら、基礎から応用まで段階的に学べる工夫が施されています。
これらの教材は、イラストやキャラクターを使って子どもが楽しめるように設計されているため、「勉強=つまらない」という印象を与えにくく、自主的な取り組みを促しやすいのが特徴です。
また、問題のレベルが細かく設定されているため、「できた!」という成功体験を積み重ねやすく、割り算の克服にもつながります。
割り算の理解をサポートするおすすめ教材には、以下のような特徴があります。
- くもんの算数ドリル:シンプルで計算に集中できる構成
- うんこドリル:笑いながら学べるので継続しやすい
無料で使える学習アプリ・サイト
中学受験を目指すお子さんの学びをサポートするには、「自宅でも楽しく、わかりやすく学べる」コンテンツがとっても大切!
そこで、私がおすすめするYouTube動画をご紹介します✨
🎥 とある男が授業をしてみた:大人気の学習チャンネル!
「とある男が授業をしてみた」は、現役の元塾講師・葉一(はいち)先生が運営する、小学生〜高校生向けの学習動画チャンネルです。
板書の進め方や話し方がとても丁寧で、
まるで目の前で授業を受けているようなわかりやすさが魅力!
📌 特におすすめなのが、こちらの【算数】小4シリーズ👇
- ▶️ 【算数】小4-12 わり算の筆算①
→ 割り算の筆算のしくみを、超ていねいに一歩ずつ解説!「筆算ってこういうことだったのか」と思えるはず。 - ▶️ 【算数】小4-12 わり算の筆算②
→ 応用問題やちょっと複雑な形も登場。①を見たあとに続けて見るのがオススメ!
💬 動画の見方アドバイス
- ノートとえんぴつを手元に準備しよう✍️
- 一時停止しながら、自分でも計算してみると理解がぐっと深まります!
- わからないところは何度でも見返せるのがYouTube学習の強み!
こうした「無料で良質な学び」があると、お子さんも楽しみながら続けられますよ♪
お気に入りの動画を見つけて、家庭学習にどんどん取り入れてみましょう!
小学生の割り算克服には、無料で使える学習アプリやサイトを活用するのも効果的です。
スマホやタブレットに慣れた子どもたちにとって、こうしたツールは親しみやすく、楽しみながら学ぶきっかけになります。
特に「ゲーム感覚で解ける問題」や「視覚的に理解できる仕組み」があるコンテンツは、割り算が苦手な子どもでも取り組みやすい特徴があります。
紙のドリルに比べて、繰り返し練習しやすく、間違えた部分をその場で確認できる点も大きな魅力でしょう。
割り算に強くなれる無料ツールとして、次のようなアプリやサイトがあります。
親子で一緒に学べるコンテンツの選び方
小学生が割り算に苦手意識を持っている場合、親子で一緒に取り組める学習コンテンツを選ぶことが克服の第一歩です。一緒に考える時間が、安心感や理解の深まりにつながります。
特に大切なのは、子どものレベルに合った内容かどうか、親も使いやすい構成かどうかです。
また、遊び感覚で取り組める要素があると、子どもも前向きにチャレンジできるようになります。
内容が難しすぎると逆効果になるので要注意です。
以下のような視点でコンテンツを選ぶと良いでしょう。
- 親が解説しやすいシンプルな問題構成
- 子どもが楽しめるイラストやストーリーつき
- 10分程度で終わる手軽さ
保護者が気をつけたい!教えるときの注意点
小学生の割り算が苦手な場合、保護者の関わり方が克服のカギを握ります。
教えるときに気をつけたいのは、「子どもにプレッシャーを与えず、安心して学べる環境をつくること」です。
「なんでできないの?」という言葉や、答えを急かす態度は、子どものやる気をそぐ原因になりやすいです。
割り算は考え方を理解するのに時間がかかるため、失敗や間違いも成長の一部として受け止めてあげることが大切です。
以下のような点に注意すると、子どもが前向きに取り組めるようになります。
- 間違いは叱らず、「どこでつまずいたか」を一緒に探る
- 解けたときは大げさなくらい褒める
- 計算だけでなく考え方を大事にする声かけをする
「なんでできないの?」は禁句!励ましの言葉が大事
割り算が苦手な小学生にとって、保護者の言葉は大きな影響を与えます。
つい「なんでできないの?」と言ってしまいがちですが、その一言が自信を失わせ、学ぶ意欲を奪ってしまうこともあります。
小学生はまだ「失敗は成長のもと」と理解できる年齢ではありません。
できないことを責められると、「もうやりたくない」という気持ちが先に立ってしまうのです。だからこそ、励ましの言葉で前向きな気持ちを育てることが大切です。
「惜しい!あとちょっと」「ゆっくりでいいよ」「考え方は合ってるね」など、ポジティブな声かけを心がけましょう。
子どもが「やればできる」と感じられるような言葉が、割り算克服の後押しになります。
間違いを責めず、考え方を一緒に整理する
割り算が苦手な小学生に対して、間違いを責めることは逆効果です。
大切なのは、どこでつまずいたのかを一緒に考え、子ども自身が「わかった!」と感じられるように導くことです。
なぜなら、子どもは間違いを通して学んでいくものです。
「なんで間違えたの?」ではなく、「どうやって考えたの?」と聞くことで、思考のプロセスを言葉にできるようになります。
これが理解の深まりにつながります。
例えば、筆算の途中で桁を間違えた場合は、「ここは何を求めたかったのかな?」と声をかけると、子どもが自分の考えを整理しやすくなります。
一緒に考える姿勢が、安心感と理解を育てる土台になるのです。
子どもの成功体験を積み重ねる声かけテクニック
割り算が苦手な小学生には、できた経験を増やすことが何より大切です。
そのためには、小さな成功でも「できたね!」としっかり認める声かけが効果的です。
成功体験は「自分はできる」という自信につながり、苦手意識を和らげてくれます。逆に、正解しても無反応だったり、間違いばかりを指摘されたりすると、学ぶ意欲は下がってしまいます。
「前より早く解けたね」「さっきの問題と似てるのに、ちゃんとできたね」など、成長や変化に目を向けて褒めると、自信がつきやすくなります。
積極的に成功体験を言葉にしてあげることが、克服への近道です。
よくある質問Q&A|割り算の克服に関する疑問
割り算が苦手な小学生に関して、保護者の方からはさまざまな悩みの声が寄せられます。
その中でも特に多いのが、「筆算が覚えられない」「文章題になるとできない」「他の子と比べて不安」といったものです。
こうした不安の多くは、理解の順序や練習方法に工夫を加えることで解消できます。
子どものつまずきに合ったサポートをすることで、自然と克服につながるでしょう。
焦らず一歩ずつ、家庭で取り組むことがカギです。
割り算は、つまずきやすい単元だからこそ保護者の関わりが大切です。
どのように対応すれば良いのか、よくある疑問を以下で詳しく解説します。
割り算の筆算がどうしても覚えられないときは?
割り算の筆算がなかなか覚えられない場合は、無理に覚えさせようとせず、仕組みを「見える化」して理解させることが大切です。
手順を丸暗記するだけでは、本質的な理解につながりにくいからです。
筆算は手順が多いため混乱しやすいもの。
まずは割り算の意味や考え方に立ち戻り、「何を求めているのか」「なぜその手順になるのか」を絵や具体物で説明すると、理解しやすくなります。
手の動きや声に出して解く方法も効果的です。
それでも難しいと感じる場合は、以下のような工夫を加えてみましょう。
- 商を推測する練習をする
- 繰り下がりのある引き算の復習をする
- 筆算の手順を動画などで繰り返し見せる
焦らず、子どもに合ったステップで進めることが克服のカギです。
文章題になるとできないのはなぜ?
計算はできても、割り算の文章題になると急に手が止まってしまう――これは多くの小学生に見られる傾向です。
その理由は、問題の意図を読み取る力と、数式に落とし込む力がまだ育っていないからです。
文章題は単なる計算問題とは異なり、状況をイメージし、必要な情報を整理する力が求められます。
特に割り算では「何を何で割るのか」があいまいになりやすく、混乱の原因になります。
語彙や読解力も影響するため、問題文の意味を丁寧に解説する必要があります。
たとえば、「12個のりんごを3人で分けます。1人分は何個?」といった問題では、まず「分ける」場面をイメージしながら一緒に声に出して読むと効果的です。
絵やブロックを使って可視化するのも有効です。
焦らず丁寧に読み解く習慣づけが、克服の第一歩になります。
他の子と比べて遅れていても大丈夫?
割り算が苦手で「うちの子だけ遅れているかも…」と不安になる保護者の方も多いですが、心配しすぎなくても大丈夫です。
学びのペースは子どもによってさまざまで、今できなくても、正しいサポートがあればしっかり追いつけます。
他の子と比べることで焦りが生まれると、子どもの学習意欲が下がってしまうこともあります。大切なのは「昨日の自分より前に進んでいるか」に目を向けること。
小さな成功を積み重ねることで、自然と自信につながっていきます。
たとえば、1日1問だけでも割り算の問題に挑戦するなど、無理のないペースで習慣化していくのがおすすめです。
焦らず、丁寧に進める姿勢が「克服」への近道です。
まとめ:割り算が苦手な小学生でも克服できる!家庭でできる工夫とは
割り算が苦手な小学生も、家庭での工夫次第でしっかり克服できます。
焦らず、子どもの理解に寄り添った進め方を大切にすることが、最大のポイントです。
割り算のつまずきは「わからない理由」がはっきりしていない場合が多いため、原因に合わせたサポートが効果的です。
道具を使った体感学習や、ゲーム形式での練習は、子どもの興味と理解を引き出す手助けになります。
家庭学習では「できた!」の成功体験を重ねることがカギです。
小さな一歩でも、褒めて励ましながら進めていけば、自信がついて自然と割り算も得意になっていくでしょう。
📘 中学受験に向き合うあなたへ
「このままで間に合うの? うちの子だけ遅れてる… つい怒ってしまった…」
そんな毎日の不安や後悔、すべて一人で抱えていませんか?
『ごめんね!メソッド』は、受験に向き合う親御さんの悩みに寄り添い、
親子で乗り越える力をくれる一冊です。
あなたの頑張りを、安心に変えるヒントがここにあります。
1~9までの割り算を学び、練習→テストの流れで反復学習が可能です
モンスター育成要素を取り入れたドリル形式で、割り算を含む四則演算を楽しく反復練習できます。
文章題や余りの処理にも対応し、ゲーム感覚で段階的に学ぶことができるオールインワンアプリです。