【裏ワザ】損益算の解き方のコツをわかりやすく解説!【練習問題あり】

損益算

中学受験では、算数の中でも「損益算」が頻繁に出題される重要な単元です。
しかし、損益算の問題は、利益率や損失率、割引の計算などが絡み合い、複雑に感じる受験生も多いのではないでしょうか。
このブログ記事では、損益算を効率よくマスターするための学習方法や、よくある間違いを防ぐためのコツを具体的に解説します。
また、解き方の裏ワザも紹介し、試験本番で役立つ知識を得られる内容となっています。
損益算を得意科目にし、他の受験生と差をつけるために、ぜひ参考にしてください。

この記事を読むと得られるためになる点
  • 損益算の基本的な仕組みを理解し、正確に解く力がつく
  • 利益率や損失率の使い方をマスターし、計算ミスを防ぐ方法を学べる
  • 過去問を使った効果的な学習法を習得し、実践力を高められる
  • 損益算で間違えやすいポイントを把握し、ミスを減らすためのチェックリストを活用できる
  • 時間短縮に役立つ「損益算の裏ワザ」を身につけ、試験での得点力が向上する

損益算とは?基礎から解説

損益算は、商品の売買における利益や損失を計算する問題で、中学受験では頻出のテーマです。
この単元では、商品の「原価」「定価」「売価」などの基本用語を正確に理解し、これらをもとに利益率や損失率を計算する力が求められます。

損益算は、単純な計算から複数の商品を組み合わせた応用問題まで幅広く出題され、他の割合に関する問題にも関連するため、しっかりとマスターすることが重要です。
ここでは、基本的な用語や計算の仕組みを解説し、理解を深めていきます。

損益算の基本的な仕組み

損益算の基礎は、商品の「原価」と「売価」の差をもとに、利益や損失を計算することにあります。
基本的には、原価が商品の仕入れ値、売価が販売価格を意味し、この2つの差が利益や損失に繋がります。
損益算の問題は、この差の計算を軸にして展開され、そこから利益率や損失率を求める応用に発展していきます。
以下では、損益算に関する基本的な用語と計算方法について詳しく説明します。

原価・売価・利益・損失の基本用語

用語 説明

原価(げんか)

商品を仕入れる際にかかる「仕入れ価格」です。
たとえば、お店が1,000円で商品を仕入れた場合、この1,000円が原価となります。

売価(ばいか)

お客さんに商品を販売する際の「販売価格」です。
1,000円で仕入れた商品を1,200円で売った場合、この1,200円が売価です。

利益(りえき)

商品を売って得られる「もうけ」です。
たとえば、1,000円で仕入れた商品を1,200円で売ると、「1,200円 – 1,000円 = 200円」の利益が発生します。

損失(そんしつ)

商品を売った際に発生する「損」です。
たとえば、1,000円で仕入れた商品を800円で売ると、「1,000円 – 800円 = 200円」の損失が発生します。

損益算

損益算の解き方のコツ

損益算を正確に解くためには、利益率や損失率を正しく理解し、効率的に計算できるスキルが必要です。
損益算の問題では、商品の「原価」「売価」「定価」など、基本的な用語を把握し、それに基づいて利益や損失を計算します。
特に、利益率や損失率を活用することで、複雑な計算を簡単に解けるようになります。
また、公式を暗記するだけでなく、どの公式をどの場面で使うのかをしっかりと理解し、素早く解答を導ける力をつけることが重要です。
ここでは、損益算を効率よく解くための基本的なステップや、使いこなすべき公式について解説します。

利益率と損失率の使い方

利益率や損失率は、損益算を解く上での基本的なツールです。
利益率とは、商品の原価に対して得られる利益の割合を表し、損失率は同様に損失がどの程度発生したかを示します。
これらを正確に計算できることが、損益算攻略のカギとなります。

計算 説明

利益率の計算

例えば、ある商品を1,000円で仕入れて1,200円で販売した場合、200円の利益が出ます。
このときの利益率は、「200 ÷ 1,000 = 0.2(20%)」です。
利益率が20%ということは、原価の20%分が利益として上乗せされたことを意味します。

損益算

 

損失率の計算

逆に、1,000円で仕入れた商品を800円で売った場合、200円の損失が発生します。
このときの損失率は「200 ÷ 1,000 = 0.2(20%)」となります。
損失率も利益率と同様に、原価を基準に計算します。
損失算

応用編

割引や値引きが絡む問題でも利益率や損失率が使われます。

たとえば、1,500円の商品を10%引きで販売した場合、売価は「1,500円 × 0.9 = 1,350円」になります。
この価格に対してさらに20%の利益を得たい場合、売価に対して計算を行います。
具体的には、「1,350円 × 1.2 = 1,620円」となり、最終的な売価は1,620円です。
こうした応用計算を素早く行うためには、基本的な利益率・損失率の使い方をマスターすることが重要です。

損益算

また、複数の商品を扱う場合でも同様です。
例えば、A商品で10%の利益、B商品で15%の損失が発生する場合、それぞれの損益を計算し、その総合的な損益を求める形で解答します。

重要な公式の整理

損益算の問題を解く際、必ず覚えておくべき公式があります。
これらの公式を正確に理解し、適切な場面で使い分けることが、解答のスピードと正確さを向上させます。

基本公式

基本公式 説明

利益 = 売価 – 原価

利益を求めるための基本公式です。
商品の売価から原価を引くことで、得られた利益が計算できます。
たとえば、売価が1,200円、原価が1,000円の場合、利益は「1,200円 – 1,000円 = 200円」となります。
損益算

利益率 = 利益 ÷ 原価

利益率は、原価を基準にして計算されます。
たとえば、原価1,000円の商品で200円の利益が出た場合、利益率は「200円 ÷ 1,000円 = 0.2(20%)」です。
損益算

損失率 = 損失 ÷ 原価

損失率も利益率と同じように、損失額を原価で割って計算します。
たとえば、1,000円の原価の商品を800円で売って200円の損失が出た場合、損失率は「200円 ÷ 1,000円 = 20%」です。
損失算


応用公式

応用公式 説明

売価を求める公式

売価は、原価に利益率を加えて求めます。
「売価 = 原価 × (1+利益率)」が基本です。
たとえば、原価が2,000円で20%の利益を得たい場合、売価は「2,000円 × 1.2 = 2,400円」です。
損益算

割引後の売価を求める公式

割引が適用された価格を計算する際には、「定価 × (1-割引率)」を使います。
たとえば、定価1,500円の商品を10%引きで販売すると、割引後の価格は「1,500円 × 0.9 = 1,350円」となります。
さらに、利益を上乗せする場合は、1,350円に利益率を掛け算します。
損益算

応用問題の解法

複数の商品や条件が絡む損益算問題では、これらの公式を駆使して問題を解きます。
たとえば、A商品は20%の利益を、B商品は10%の損失を出している場合、それぞれの損益を計算し、合計して総合的な利益や損失を導きます。
このように公式を適切に使いこなすことで、複雑な損益算の問題にも対応できるようになります。

「利益率と損失率の使い方」と「重要な公式の整理」は損益算を解く際に必須の知識です。
これらを使いこなすことで、基本的な問題から応用問題まで効率よく解けるようになります。
公式は暗記するだけではなく、実際に使うことで自然に身についていきますので、練習問題を通して積極的に使っていきましょう。

割合

損益算の効率的な解法裏ワザ3選!簡単に解くための方法

損益算の問題は、一見複雑に感じられることがありますが、いくつかの効率的な解法テクニックを身につけることで、素早く正確に解けるようになります。

特に中学受験では、限られた時間内に解答することが求められるため、計算のスピードと正確さを両立するための工夫が欠かせません。
ここでは、損益算を効率よく解くための3つの方法を紹介します。
これらのテクニックをマスターすれば、問題解決のスピードが向上し、ミスも減らすことができます。

  • 分数を使わずに比を活用する方法
  • 図を使った整理でミスを防ぐ方法
  • 問題文に隠されたヒントを見抜く方法

分数を使わずに比を活用する方法

損益算では、利益率や損失率を使った計算が頻出しますが、分数計算に苦手意識を持つ生徒も多いです。
そこで、分数を使わずに比を活用することで、簡単に計算を進める方法があります。
比を使うことで、分数に頼らずに直感的に計算できるため、時間短縮にも繋がります。

具体例:比を活用した解法

利益率が20%のとき、通常は「1.2」を掛けて計算しますが、これを「5:6」という比に置き換えることで、計算がより簡単になります。
原価が5に対して、利益が加わった売価が6という関係です。

たとえば、原価が1,500円の商品に20%の利益をつけて売る場合、売価は分数を使わず、「5:6」の比を使って「1,500円 × 6 ÷ 5 = 1,800円」と簡単に計算できます。
これにより、分数の計算を避け、ミスを防ぐことができます。

損益算

同様に、損失率の場合も比を使うことができます。
たとえば、損失率が25%のときは、「4:3」という比に変換できます。
原価が4に対して、損失後の売価が3となるので、この比を使えば計算がよりスムーズに進みます。

たとえば、原価が1,000円の商品に25%の損失をつけた場合、売価は分数を使わず、「4:3」の比を使って「1,000円 × 3 ÷ 4 = 750円」と簡単に計算できます。

損益算

図を使った整理でミスを防ぐ方法

損益算の問題は、複数の条件が絡むと頭の中で処理するだけでは混乱しやすくなります。
そのため、図や表を使って視覚的に整理することで、問題を解く際のミスを減らすことができます。
特に、複数の商品や割引・利益率が絡む問題では、情報を整理することが正確な解答に繋がります。

具体例:図を活用した整理法

たとえば、商品Aと商品Bの損益を比較する問題では、それぞれの原価、売価、利益率、損失率を表にまとめると、計算の全体像がつかみやすくなります。

商品名原価売値
商品A原価2,000円利益率10%2,000円 × 1.1 = 2,200円
商品B原価3,000円損失率5%3,000円 × 0.95 = 2,850円

このような問題では、表を使って計算することで、「Aの商品は2,000円 × 1.1 = 2,200円」、Bの商品は「3,000円 × 0.95 = 2,850円」と整理でき、一目で答えが見えるようになります。

また、割引後の売価を求める際にも、割引の段階を図示することで、どの部分を計算すればよいかが明確になります。
例えば、定価1,200円の商品を10%引きで販売し、その後さらに利益を乗せる場合、割引後の価格や利益を図で表すことで、複雑な計算も簡単に整理できます。

問題文に隠されたヒントを見抜く方法

損益算の問題文には、正しい解法に導くためのヒントが隠されていることがよくあります。
これを見逃さずに捉えることが、問題を効率的に解くための重要なポイントです。
特に、割引率、利益率、損失率といったキーワードが登場する場合、それらが計算の出発点となることが多いため、問題文を正確に読み解く必要があります。

具体例:問題文のヒントを活用する

たとえば、問題文に「割引後の価格で20%の利益を得る」と書かれている場合、計算の起点は割引後の価格です。
この場合、定価に対して利益を計算するのではなく、割引後の価格を基に計算する必要があるため、問題文の指示を正しく読み取ることがポイントです。

たとえば、割引後の価格が2,000円の商品に20%の利益をつけて売る場合、売価は分数を使わず、「5:6」の比を使って「2,000円 × 6 ÷ 5 = 2,400円」と簡単に計算できます。

損益算

また、「元々〇〇円で仕入れたが、損失を出して売った」というように、具体的な数字が与えられている場合、それを逆算して解答にたどり着くことが可能です。
問題文に含まれる数字や条件は、解答を導くための手がかりとして使えるため、注意深く読み取ることが必要です。

「損益算の効率的な解法裏ワザ」では、計算を簡略化し、ミスを防ぐための重要な3つの方法を紹介しました。
比を使った解法、図や表を使った整理、問題文に隠されたヒントを活用することで、複雑な損益算の問題もスムーズに解けるようになります。
これらのテクニックをしっかりと練習し、試験本番で時間を短縮しながら正確な解答を目指しましょう。

よくある損益算の問題例と解き方

損益算の問題は、さまざまなパターンで出題されるため、基本的な計算方法をしっかり理解することが重要です。
このセクションでは、よく出る損益算の問題を初級編応用編に分け、それぞれの解き方をわかりやすく解説します。
難易度を明示することで、読者が自分に適した問題から取り組みやすくなり、スムーズに学習が進むでしょう。

初級編 – よくある損益算の問題例と解き方

損益算の基礎を理解するためには、簡単な問題から取り組むことが大切です。
ここでは、初級レベルの問題をいくつか取り上げ、それぞれの解き方を丁寧に解説します。
初級編の問題を通して、基本的な計算の仕組みや利益率・損失率の使い方をしっかり学びましょう。

利益率と損失率の混合問題

問題
ある商品を仕入れて、20%の利益をつけて売る予定でしたが、実際には10%の損失を出しました。
この時、仕入れ値が2,000円であった場合、売値はいくらだったでしょうか?

解説
まず、予定していた利益率20%のときの売価を計算します。
2,000円 × 1.2 = 2,400円」です。
しかし、実際には10%の損失が発生したため、売価は「2,000円 × 0.9 = 1,800円」となります。
このように、予定していた利益率と実際の損失率を使って、最終的な売価を求めることができます。

損益算

割引販売や追加購入に絡む問題

問題
ある商品を1,500円で仕入れましたが、10%の割引をつけて販売しました。
さらに、5個まとめて購入する顧客には全体の5%の割引を提供しました。
この場合、1個あたりの販売価格はいくらになるでしょうか?

解説
まず、1,500円の商品に10%の割引を適用した場合、割引後の価格は「1,500円 × 0.9 = 1,350円」になります。
さらに、5個まとめ買いした場合、全体に5%の追加割引が適用されます。
したがって、最終的な価格は「1,350円 × 0.95 = 1,282.5円」です。
これが1個あたりの販売価格になります。

損益算

応用編 – よくある損益算の応用問題例と解き方

損益算の応用問題では、複数の条件が組み合わさったり、割引や利益率の計算が複雑になることがあります。
ここでは、応用編として、複雑な条件を含む問題を解説し、損益算のより深い理解を目指します。

原価と販売価格が異なる商品の混合販売

問題
2種類の商品(A商品、B商品)を、それぞれの原価で10個ずつ仕入れました。
1つ目の商品(A商品)は原価(1,000円)の20%で利益を出し、2つ目の商品(B商品)は原価(1,000円)の15%で損失を出しました。
全体で見たときの損益はどうなるでしょうか?

解説
まず、1つ目の商品について計算します。
原価が1,000円であれば、20%の利益を得て売るため、売価は「1,000円 × 1.2 = 1,200円」です。
これを10個売るので、売上総額は12,000円です。
次に、2つ目の商品については、原価が1,000円で、15%の損失が出たため、売価は「1,000円 × 0.85 = 850円」となります。
これを10個売るので、売上総額は8,500円です。
合計で「12,000円 + 8,500円 = 20,500円」が最終的な売上総額となります。
全体の損益は、仕入れ価格である「1,000円 × 20個 = 20,000円」と比較して、500円の利益が出ていることがわかります。

損益算

割引後の利益率を計算する問題

問題
定価1,200円の商品を15%引きで販売し、さらに割引後の価格に対して10%の利益を得るようにしました。
元の定価に対して、実際の利益率はどのくらいになるでしょうか?

解説
まず、定価1,200円の商品を15%引きで販売すると、割引後の価格は「1,200円 × 0.85 = 1,020円」になります。
この割引後の価格に対して10%の利益を得たい場合、売価は「1,020円 × 1.1 = 1,122円」です。
元の定価(1,200円)に対して実際の利益率を求めるには、「1,122円 ÷ 1,200円 = 0.935(約93.5%)」となり、元の定価に対して約6.5%の損失が発生していることがわかります。

損益算

利益を上げるための最適な販売価格

問題
仕入れ価格が3,000円の商品を、25%の利益を出して販売したいと考えています。
ただし、最初に10%引きで販売するキャンペーンを行う予定です。この場合、最初の販売価格をいくらに設定すれば良いでしょうか?

解説
まず、仕入れ価格(原価)3,000円に対して、最終的に25%の利益を出したいという目標があります。
まず、25%の利益を得るための売価を計算します。
3,000円 × 1.25 = 3,750円」です。
この価格を達成するためには、10%引き後の価格が必要です。
したがって、割引前の価格は「3,750円 ÷ 0.9 = 4,166.67円」となります。
最初の販売価格は約4,167円に設定すべきです。

損益算

損益算を効率的にマスターする学習方法

損益算を効率的に学習するには、まず基本の理解をしっかりと固めることが重要です。
その後、実際の問題に多く取り組みながら、ミスを減らして正確な計算ができるようになることを目指します。
特に中学受験では、限られた時間内に正確に解答する力が求められるため、過去問の活用や、間違いやすいポイントをチェックすることが欠かせません。
このセクションでは、過去問の効果的な活用法と、間違いやすいポイントをチェックする方法を詳しく解説します。

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過去問の活用法

過去問は、損益算をマスターするための最も効果的なツールの一つです。
過去に出題された問題を解くことで、出題傾向を分析し、頻出パターンを把握することができます。
特に損益算のような計算問題は、繰り返し解くことで問題文の読み取り方や計算のコツを習得し、ミスを防ぐ力を養うことができます。

具体的な活用法

時間を計りながら解く
過去問に取り組む際は、時間を計りながら解きましょう。30分間で解ける問題数を測ることで、試験本番に近い環境を再現し、時間配分の感覚を養えます。

間違えた部分を分析する
過去問を解いた後は、必ず解答を確認し、間違いを分析しましょう。特に利益率や損失率の計算ミスを記録し、次に同じミスをしないように対策を立てることが大切です。

複数年分の過去問に取り組む
過去問は、1年分だけでなく、少なくとも3年分以上に挑戦することをお勧めします。
これにより、出題の傾向をより深く理解でき、自分の苦手なパターンも明確になります。
また、他の割合問題(速さや仕事算など)との関連性にも気を配りながら取り組むことで、算数全体の実力向上にも繋がります。

間違えやすいポイントのチェックリスト

損益算では、受験生が特に間違えやすいポイントがいくつかあります。
これらを事前に意識して学習に取り組むことで、ミスを減らし、得点力を安定させることができます。
以下に、よくある間違いとその対策をチェックリスト形式でまとめました。

チェックリスト
  1. 利益率と損失率の混同
    • ミス例: 利益率は原価を基準に計算しますが、損失率は売価を基準に計算してしまうミスがよくあります。
    • 対策: 利益率や損失率は必ず原価を基準に計算するよう確認しましょう。
      例: 1,000円の商品を800円で売った場合、200円の損失が発生します。
      この場合の損失率は「200 ÷ 1,000 = 20%」です。間違って売価を基準にしないように注意します。
  2. 割引後の売価や原価の見落とし
    • ミス例: 割引後の価格に対して利益や損失を求める問題で、元の価格で計算してしまうミス。
    • 対策: 割引後の価格が基準となる場合は、必ず割引後の金額を基にして計算しましょう。
      例: 定価1,200円の商品を20%引きで売った場合、割引後の価格は「1,200円 × 0.8 = 960円」。
      ここからさらに利益率を計算する必要があります。
  3. 比や割合の計算ミス
    • ミス例: 原価と売価の比を分数に変換し、混乱するケースがよく見られます。
    • 対策: 比の形で計算することで、分数の処理を避け、ミスを防ぎます。
      例: 原価が3,000円で売価が3,600円の場合、比は「5:6」。
      この比を使って計算すれば、より簡単に解けます。
  4. 問題文の読み取りミス
    • ミス例: 問題文に記載されている数字や割合を読み飛ばしてしまい、正確に計算できない。
    • 対策: 問題文を丁寧に読むことが重要です。
      特に、どの価格を基準にして計算すべきか(原価、売価、割引後の価格など)を確認しましょう。
      例: 「割引後の価格に対して利益を得る」といった記述では、割引前ではなく割引後の価格を基にして計算することがポイントです。

損益算を効率的にマスターするためには、過去問を効果的に活用し、ミスの傾向を自分で把握しながら学習することが重要です。
また、間違えやすいポイントをチェックリスト形式で確認しながら取り組むことで、ミスを最小限に抑えることができます。
これらの方法を使って、損益算の得点力をしっかりと向上させましょう。

損益算を得意にした受験生の成功例

損益算は、最初は難しく感じる生徒が多い一方で、効果的な学習方法を実践すれば、短期間で成績を大幅に伸ばすことができます。
ここでは、実際に損益算を苦手から得意分野に変えた受験生の具体的な成功例を紹介します。
どのように学習を進め、どのテクニックを使ったのかを詳細に解説し、読者が同じ方法を取り入れられるようにすることが目的です。

具体的な成功例①

計算ミスを克服し、模試の偏差値アップ

ある受験生Aさんは、最初、損益算の計算ミスが原因で点数を落としていました。
彼女は特に、利益率と損失率の使い分けや、割引後の価格計算に苦手意識を持っていました。
しかし、次の3つのステップを実行することで、成績を大幅に改善することができました。

  1. 基本的な公式の理解を深める
    Aさんは、最初に損益算の基本公式(「利益 = 売価 − 原価」や「利益率 = 利益 ÷ 原価」)を徹底的に学び直し、これらの公式を使うタイミングや方法を正確に理解しました。
    また、割引や追加購入に絡む複雑な問題でも、公式を組み合わせて解く練習をしました。
  2. 分数の代わりに比を使った計算を導入
    Aさんは、特に分数計算が苦手だったため、代わりに比を使った計算方法を練習しました。
    例えば、利益率20%を「5:6」という比に置き換えて、計算を簡略化する方法を習得しました。
    このテクニックにより、計算スピードが飛躍的に向上し、短時間で正確な答えを導き出せるようになりました。
  3. 過去問を使った実践トレーニング
    最後に、過去問を使って、実際の試験形式でのトレーニングを重ねました。
    時間を計りながら解くことで、問題を解くスピードを向上させるとともに、頻出パターンや間違えやすいポイントを把握することができました。
    特に、利益率と損失率を組み合わせた問題割引後の利益率を計算する応用問題に重点を置いて取り組んだことが功を奏しました。

結果として、Aさんの算数の模試の偏差値は、1か月で5ポイントアップし、第一志望校の合格圏に入ることができました。
彼女の成功の鍵は、公式を使いこなす力と、効率的な解法テクニックの導入にあったと言えるでしょう。

具体的な成功例②

裏ワザを使って短期間で成績を伸ばす

B君は、損益算の問題を解くスピードに苦労していました。
彼は、問題を理解するのに時間がかかり、試験時間内に全ての問題を解き終えることができない状況でした。
しかし、次の学習方法を取り入れることで、短期間で劇的な成績向上を実現しました。

  1. 裏ワザ的なテクニックを練習
    B君は、特に「分数を使わずに比を活用する方法」や「図を使った整理法」といった、損益算を効率的に解くための裏ワザを活用しました。
    これにより、複雑な計算でも頭の中で混乱せずに整理でき、スムーズに解答を導き出せるようになりました。
    特に図を使った整理法は、複数の商品が絡む問題や割引計算で大きな助けとなりました。
  2. 間違えやすいポイントの克服
    B君は、損益算の問題に取り組む際に頻発していた利益率と損失率の定義の混同や、割引後の価格の計算ミスを徹底的に修正しました。
    これには、間違えやすいポイントのチェックリストを作成し、それを毎回確認する習慣をつけることが役立ちました。
  3. 実践的な試験形式の練習
    最後に、模擬試験のように制限時間を設定して、試験形式で何度も練習しました。
    これにより、時間管理の技術が向上し、試験本番でプレッシャーを感じずに落ち着いて解答できるようになりました。

B君は、2か月間で模試の点数を20点アップさせ、最終的には損益算が彼の得意分野となりました。
この成功例からもわかるように、裏ワザ的なテクニックを取り入れることと、ミスを防ぐための工夫が、短期間での成績向上に大いに役立ちます。

【裏ワザ】損益算の解き方のコツをわかりやすく解説!に関する質問(Q&A)

【裏ワザ】損益算の解き方のコツをわかりやすく解説!【練習問題あり】に関するよくある疑問は下記の通りです。

ここからそれぞれの疑問について、1つずつ詳しく解説しています。

損益算でよくあるミスを減らすためにはどうすればいいですか?

損益算では、利益率や損失率の計算ミス、割引後の価格を忘れるミスが多発します。
これを防ぐためには、公式や基本のステップを丁寧に確認し、図や表を使って情報を整理することが有効です。
また、間違えた問題をノートにまとめ、繰り返し復習することでミスを減らすことができます。

割引が複数ある問題をどうやって整理すればよいですか?

複数の割引がある場合、最初に定価から最初の割引を適用し、次にその割引後の価格にさらに割引を適用する形で順番に処理します。
頭の中だけで解くのではなく、割引を図や表に書き出して整理することで、計算ミスを防ぎやすくなります。

他の割合を使った算数問題と損益算はどう繋がっていますか?

損益算は「割合」の一部であり、割合を使う問題(仕事算や速さの問題など)と基本的な考え方が共通しています。
特に「比」や「割合の計算」が出てくるので、損益算の考え方が理解できると、他の割合問題でも応用できる力が身につきます。

損益算を短時間で解くための練習法はありますか?

時間を意識して練習することが重要です。具体的には、過去問や類題を時間を計りながら解くことです。また、よく使う公式や解き方を自分でまとめた「損益算ノート」を作り、毎日短時間で確認することで、問題に取り組むスピードが上がります。

何%の利益を上げるべきかがわからない問題はどう解けばいいですか?

何%の利益を上げるべきかが問題に明記されていない場合、通常は売価や利益の目標が示されています。
まず、目標の売価を求め、次にその売価を基に利益率を逆算します。
具体的な数字を使って整理すると、わかりやすく解答できます。

まとめ【裏ワザ】損益算の解き方のコツをわかりやすく解説!

損益算は商品の「原価」と「売価」から利益や損失を計算する問題で、原価と売価の差を基に利益率や損失率を求めます。

正しい利益率や損失率の計算が重要で、特に利益率の計算や割引後の価格を求める問題がよく出題されます。
解き方のコツとしては、利益率や損失率を理解し、公式を使いこなすことが求められます。

効率的な解法としては、分数の代わりに比を使ったり、図や表で情報を整理する方法が効果的です。
これにより、ミスを防ぎ、計算のスピードを上げることができます。

また、初級から応用までの問題例を解説しながら、実践を重ねることで理解を深められます。
過去問を使って実践力を鍛え、ミスの傾向をチェックリストで確認し、効率的に学習を進めるのが良い方法です。
さらに、実際の成功例から学んで、効率的な学習法や裏ワザを活用すれば、短期間で成績向上が期待できます。

この記事を読んだ人には下記の記事もおすすめです。
ぜひ参考にして下さい。

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みなさんも、今日学んだことを使って、どんどん練習してみてくださいね!

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京進スクールワン吉野町教室を運営している長谷川です。 私は約20年間、小学生から高校生まで合計で1,000名以上の生徒を指導し学びと成長のサポートをしてきました。 本ブログ「中学受験パスポート」では、私の長年の指導経験を元に受験勉強に関する情報発信をしています。 ぜひ本ブログを通じてあなたの受験勉強のお役に立てますと幸いです。
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