植木算問題の解き方を図解でわかりやすく解説!中学受験にも役立つ

植木算は、中学受験において頻繁に出題される重要な問題の一つです。
植木算は、木や柱を等間隔で並べる際に必要な本数を求める問題であり、一見シンプルに見えますが、実は奥が深く、応用力が求められることも多いです。
この記事では、植木算の基本的な考え方から、簡単に計算できる方法・解き方をわかりやすく解説していきます。

初めて植木算に取り組む方でも、すぐに理解できるように図解で丁寧に説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。

植木算とは?

植木算は、一定の間隔で木や柱を並べるときに、必要な本数を計算する算数の問題です。
この問題は中学受験でよく出題されます。

植木算には、両端に木を植える場合や、両端に木を植えない場合、または円の形に木を植える場合など、いくつかのパターンがあります。
それぞれのパターンに合わせた計算の仕方を理解することが大切です。
植木算をきちんと理解すれば、応用問題にも対応できるようになります。
計算力や考える力を身につけるためにも、しっかりと覚えておきましょう。

植木算の問題を解くときの注意点

植木算の問題を解くときには、いくつかのポイントに注意することが大切です。
まず、問題文をしっかり読んで、木を植える場所が「両端を含む」のか「両端を含まない」のかを確認しましょう。
これにより、正しい公式を選べます。

また、木の間隔や道の全体の長さが正しく理解できているかどうかも確認する必要があります。
さらに、円形や周りに木を植える場合は、始まりと終わりがつながっていることに気をつけましょう。
この部分を見落とすと、木の本数を間違えてしまうかもしれません。

最後に、問題が複数の部分に分かれているときや、応用問題では、それぞれの部分を個別に計算し、重なりがないようにすることが大切です。

これらのポイントを意識することで、植木算の問題を正確に解くことができるでしょう。

両端に木を植える場合の公式と注意点

植木算

両端に木を植える場合の公式は、「間の数+1=木の本数」と覚えておくことが大切です。

この公式は、両端にも木を植えるため、間の数よりも1本多く木が必要になるという基本的な考え方に基づいています。
この公式を理解しておくことで、木の本数を正確に計算できます。

両端に木を植える場合は、公式「間の数+1」を正しく使って木の本数を計算することで、確実に問題を解けるようになります。

両端に木を植えない場合の公式と注意点

植木算

両端に木を植えない場合の公式は、「間の数-1=木の本数」と覚えておくことが大切です。

この公式は、両端に木を植えないため、間の数より木の本数が1本少なくなるという原理に基づいています。
この違いを理解することで、問題を正しく解くことができます。

両端に木を植えない場合は、公式「間の数-1」を使って木の本数を求めることで、問題を確実に解くことができます。
正しい理解と応用がポイントです。

円形や周囲に木を植える場合の公式と注意点

植木算

円形や周囲に木を植える場合の公式は、「間の数=木の本数」と覚えておくことが大事です。

この公式は、始まりと終わりがつながっているため、間の数と木の本数が同じになるという原理に基づいています。
円形では、両端がないため、すべての間に均等に木が配置されます。

円形や周囲に木を植える場合は、「間の数=木の本数」という公式を覚えておけば、確実に問題を解くことができます。
この公式をしっかり身につけておくことが成功のポイントです。

植木算の3つの代表的な基本問題

植木算の基本問題には、3つの代表的なパターンがあります。

まず、最も基本となるのは「両端に木を植える」パターンです。
これは、直線の両端に木を植え、等間隔で並べる方法です。

次に、「両端に木を植えない」パターンがあり、こちらは両端を除いて木を並べます。

最後に「円形に木を植える」パターンです。
このパターンでは、円の形に沿って等間隔で木を配置し、始まりと終わりがつながるようにします。

この3つのパターンを理解することで、植木算の基本をしっかりと身につけることができるでしょう。

両端に木を植える場合の植木算問題と解法

⭕️大事なポイント
両端に木を植える場合の植木算は、間の数に1を足すことで簡単に解くことができます。
最初と最後に木を植えるため、間の数よりも木が1本多く必要になるからです。

⭕️例題
300メートルの道に10メートルごとに木を植える場合、木の本数は何本ですか?

植木算

この場合、間の数は30本(300m÷10m=30)なので、必要な木の本数は「間の数30+1=31本」となります。
この公式を覚えておくと、同じような問題も解けます。

両端に木を植えない場合の植木算問題と解法

⭕️大事なポイント
両端に木を植えない場合の植木算は、間の数から1を引くことで解くことができます。
両端に木を植えないと、木の本数は間の数より少なくなります。これは、始まりと終わりに木がないため、その分だけ木の本数が減るからです。

⭕️例題
180メートルの道に両端には木を植えないとして10メートルごとに木を植える場合、木の本数は何本ですか?

植木算

この場合、間の数は18(180m÷10m=18)です。
しかし、両端に木を植えないときは「間の数18-1=17本」となります。

この考え方を使えば、問題を正しく解くことができます。

円形や周囲に木を植える場合の植木算問題と解法

⭕️大事なポイント
円形や周りに木を植える場合の植木算では、間の数と木の本数が同じになるという特徴があります。
このタイプの問題では、スタートとゴールがつながっているため、木の配置が途切れることなく連続しているからです。その結果、間の数と同じだけ木を植えることになります。

⭕️例題
周囲が24メートルの池の周りに、4メートルごとに木を植える場合、木の本数は何本ですか?

植木算

間の数は6(24÷4=6)つです。これにより、必要な木の本数も「間の数6=木の本数6本」となります。
この公式を理解すると、円形の問題もスムーズに解けるようになります。

植木算の4つの応用問題に挑戦!

植木算の基本をしっかり理解したら、次は応用問題に挑戦してみましょう。
応用問題では、基本のパターンに少し変化が加わるため、もっと深く考えることが求められます。

たとえば、「長方形の周りに木を植える問題」「池の一部分だけに木を植える問題」などがあります。
これらの問題では、どこに木を植えるのか、または植えないのかをきちんと考えることが大切です。
また、木の本数を正しく求めるために、問題文をしっかり読んで、必要な情報をきちんと使うことが重要です。

応用問題に取り組むことで、植木算への理解がさらに深まり、入試でも自信を持って挑むことができるはずです。

長方形の土地に木を植える場合の植木算問題と解法

⭕️大事なポイント
長方形の土地に木を植える場合の植木算は、各辺ごとに必要な木の本数を計算し、それを足し合わせることで解くことができます。

長方形の土地では、四隅の木が共有されるため、各辺を計算した後に、重複する部分を調整する必要があります。
これにより、正しい木の本数が求められるのです。

⭕️例題
たて10メートル、よこ20メートルの土地に5メートルごとに木を植える場合、木の本数は何本ですか?

植木算

たてにはそれぞれ3本、よこにはそれぞれ5本の木が必要です。
しかし、四すみの木が重複するため、計算した数から四すみ分を引きます。
最終的に、必要な木の本数は「3本+3本+5本+5本-4本=12本」となります。

別の考え方
長方形の周囲を池の周りと同じと考えます。そうすると池の周り問題と同じに考えられ、長方形の周囲60m【(たて10m+よこ20m)✖︎2】÷5m=12本となります。

池の一部にのみ木を植える場合の植木算問題と解法

⭕️大事なポイント
池の一部にだけ木を植える場合の植木算は、その部分の長さを計算し、その長さに合った公式を使って木の本数を求めます。

池の全体ではなく、一部分にだけ木を植えるときは、全周の長さではなく、木を植える部分の長さを元に計算する必要があります。

⭕️例題
周囲30メートルの池の一部、10メートルだけに2メートル間隔で木を植える場合、木の本数は何本ですか?

植木算

この場合、間の数は「10 ÷ 2+1 = 6(本)」となり、木の本数は6本になります。

道の両側に2種類の木を植える場合の植木算問題と解法

⭕️大事なポイント

問題をよく読み、図を書いて正確に理解してから解いていきましょう。

⭕️例題

全長2400mの道があります。
この道の両側にはしからはしまで桜の木を60mおきに植えてあります。
また、桜の木の間にはイチョウの木を20mおきに植えてあります。
桜の木とイチョウの木の合計本数は何本ですか?

植木算
植木算

⭕️解説
まず道の片側だけを考えます。
桜の木は、両端にも植えますので【両端に木を植える場合の植木算は、間の数に1を足す】、2400÷60+1=41(本)、
イチョウの木は、両端には桜の木が植えてありますので【両端に木を植えない場合の植木算は、間の数から1を引く】、(60÷20-1)✖︎(2400÷60)=80(本)となります。

片側分の本数ですので、両側の本数は桜の本数41(本)とイチョウの本数80(本)を足して2倍します。

答えは242本です。

電柱と電柱の間に与えられた木の本数の問題で間隔を求める植木算問題と解法

⭕️大事なポイント

問題をよく読み、図を書いて正確に理解してから解いていきましょう。

⭕️例題

108m離れた2本の電柱の間に、8本の木を同じ間隔で植えることにしました。このときの間隔は何mになりますか?

植木算

⭕️解説
電柱が両はしに立っていますので、両はしに木を植えない場合の植木算になります。
両はしには電柱がありますので、8本の木が間に植えてあるということは間の数は9(8+1=9)です。
両端の距離が108mですから9つある間の距離1つ分は12m(108÷9=12m)となります。

答えは12mです。

植木算の練習問題に関する解き方Q&A

植木算の練習問題に関する解き方に関するよくある疑問は下記の通りです。
ここからそれぞれの疑問について、1つずつ詳しく解説しています。

植木算の練習問題はどうやって見つければいいですか?

植木算の練習問題を見つけるには、中学受験用の問題集やドリルを使うのが効果的です。また、オンライン学習サイトや教育系YouTubeチャンネルでもたくさんの練習問題が公開されています。さらに、過去の入試問題集を参考にすると、実際の試験でどのように出題されるかを確認しながら練習できます。

おすすめの教育系YouTubeチャンネル
中学受験算数「植木算①」小学4年生~6年生対象

植木算なぜ難しい?【中学受験 算数】(植木算1基本編)

植木算を勉強するのにおすすめの教材はありますか?

植木算をしっかり理解するためには、解説がわかりやすい問題集や参考書を選ぶことが大切です。『合格する算数シリーズ』や『中学受験算数の良問集』などが人気です。また、動画解説がついている教材やアプリを使うと、視覚的に理解しやすくなるのでおすすめです。

植木算の公式を覚えるための良い方法はありますか?

植木算の公式を覚えるには、問題を解きながら何度もその公式を使うことが一番効果的です。公式をイラストや図にして視覚的に覚えるのも有効です。さらに、リズムや語呂合わせを使って覚えると、頭に残りやすくなります。毎日少しずつ復習して繰り返し覚えることがポイントです。

植木算の問題で「端を含む」か「端を含まないか」を見分けるにはどうすればいいですか?

問題文をよく読むことが大切です。「両端に木を植える」と書かれている場合は、端を含むことになります。一方、「両端には木を植えない」と書かれている場合や、そのような指示がない場合は、端を含まないケースが多いです。問題文の指示をしっかり確認しましょう。

池や円形の対象物が不完全な形のとき、植木算の問題はどう計算すればいいですか?

池や円形の対象物の一部分だけに木を植える場合、その部分の長さを計算し、通常の植木算の公式を使って木の本数を求めます。円形全体でないときは、部分の長さと間隔を使って計算しましょう。

参考までに、教科書、信頼できる各種教材を出版している新興出版社啓林館が教師向けに発信しているサイトから、岡山県倉敷市立連島東小学校 A先生が書かれた「植木算の理解を促す方法」についての一部記事を掲載しておきます。

  • 挿絵を提示し,わかることを尋ねることで,視覚的に捉えやすくしたり,問題の内容を把握しやすくしたりする。
  • 「どうすれば解けるだろう」と投げかけ,図をかいて解いたことを思い出させて,解き方のめあてにつなげる。

出典元:新興出版社啓林館図を使うことのよさを味わわせる学習指導の工夫」

植木算問題を図解でわかりやすく解説記事のまとめ

この記事では、植木算の基本的な計算方法とその応用について説明しました。
植木算は、公式をしっかり理解し、問題文を丁寧に読み取ることで、効率よく解くことができます。

両端に木を植える場合や、植えない場合、円形や周囲に木を植える場合など、さまざまなパターンに合わせて計算方法を使い分けることがポイントです。

この記事を参考にして、たくさん練習することで、植木算の問題にも自信を持って取り組めるようになるでしょう。
中学受験で成功するために、これからも頑張って勉強を続けていきましょう。

参考のためにこのブログ「中学受験パスポート」の特殊算に関する記事を次に紹介しておきます。
参考記事:【中学受験】時計算の裏ワザ!解き方をわかりやすく解説します
参考記事:旅人算の問題の解き方を徹底攻略!中学受験のための完全ガイド
参考記事:仕事算の問題・解き方を完全攻略!中学受験で使える公式も解説します
参考記事:食塩水の濃度の計算方法とは?公式の覚え方もわかりやすく解説します
参考記事:【中学受験】倍数算の解き方をわかりやすく解説します【簡単】
参考記事:通過算の問題の解き方をわかりやすく解説!基本問題から応用まで
参考記事:仕事算の問題・解き方を完全攻略!中学受験で使える公式も解説【裏わざあり】

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US
中学受験パスポート個別指導塾のオーナー
京進スクールワン吉野町教室を運営している長谷川です。 私は約20年間、小学生から高校生まで合計で1,000名以上の生徒を指導し学びと成長のサポートをしてきました。 本ブログ「中学受験パスポート」では、私の長年の指導経験を元に受験勉強に関する情報発信をしています。 ぜひ本ブログを通じてあなたの受験勉強のお役に立てますと幸いです。
error: Content is protected !!